長身な和服美人の色気にＫＯされました

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社会人になってすぐのことです。
ある金曜日の夜、外回りの営業が終わった後、会社の先輩に誘われて居酒屋で夕食がてら酒を飲んでいました。
このＳ先輩は当時４０歳くらいだったかと思いますが、酒を飲むと必ず愚痴をこぼすのと、２軒目３軒目と際限がないのが困りもので、僕は内心うんざりしていました。
終電の時間を過ぎる頃にはＳさんは結構酔っていて、僕がそろそろ帰ろうと言うのに、「今から六本木に行こう」と言って聞きませんでした。

一応上司でもあるＳさんには逆らえず、結局連れて行かれたのですが、着いたのはちょっと高級なカラオケスナック風ラウンジといった店で、Ｓさんは馴染みのようでした。
オカマのママさんとＳさんが談笑している間、僕は暇を持て余して店内を見回していたのですが、ふと１人の白い和服姿の女性に視線が惹きつけられました。
年齢は２８歳くらいで、１７０ｃｍ近いすらりとした長身。
初めは後ろ姿しか見えなかったのですが、着物の上からでもその脚線美とプロポーションの良さは想像がつきました。
しばらくしてチラッと横顔が見えたのですが、韓国系の目元がきりりとした若い頃の杉本彩を思わせるセクシーな美人で、思わず身を乗り出して見てしまうほどでした。
客の男と談笑している感じから察すると、どうもその女性も店の常連客のように見えました。
アップに結わえた艶やかな髪と、うなじの美しさにしばらく見惚れていたのですが、気がつくとその女性が僕のほうをちらっと見返したのがわかり、慌てて視線を逸らして煙草に火をつけました。

その後、しばらく酔っ払ったＳさんとママさんの下らない話に相槌を打っていましたが、「Ｓさん、久しぶりじゃない」という艶やかな声に、ふと目を上げました。

「おお、ユカちゃん、久しぶり！・・・ほらこっち座って、こっち！」

「やだ、Ｓさんの隣は。・・・彼の隣にしよっと」

由香と呼ばれたその女性は、先程の和服の美女でした。
隣に腰をかけたとき、なんとも言えない甘い香りがして、僕は胸が高鳴るのを覚えました。
聞いてみるとやはり由香さんはこの店の常連客で、本業はホステスだとのこと。
近くで見ると改めてその美しさに気圧される思いでした。
ややメイクが濃い感じではありましたが、ロイヤルミルクティーくらいの微かに小麦色に日焼けした肌が白い和服に映えて、匂うような色香を発散していました。

「ねえ、君飲んでる？・・・何か他のものが飲みたい？」

「あ・・・ハイ・・・飲んでます・・・大丈夫です・・・」

Ｓさんがママを相手に会社の愚痴をこぼしながらくだを巻いているのをいいことに、僕は由香さんを独り占めしていました。
由香さんと僕は偶然にも地元が一緒で、それがきっかけで急速に仲良くなりました。
郷里が一緒だということがよほど嬉しかったのか、由香さんは時おり僕の膝に手を置いて、初対面とは思えないほど親しげに話してくれました。
目元にほんのりと紅が差しているところを見ると、結構酔いが回っているようでもありました。
気がつくと体が密着してきているのがわかり、僕は思わず下腹部が熱くなるのを抑えられませんでした。

「ねえ・・・さっき・・・私のこと見てたでしょう？」

「・・・え？・・・」

周りの喧騒をよそに由香さんが耳元で囁きました。
驚いた表情で見返すと、由香さんはくすくすと笑いながら、甘い息の香りが嗅げるほど近くに顔を寄せて甘えっぽくなじるのです。

「可愛い顔して・・・。お姉さんを誘惑しようとしてんの？」

「・・・いや・・・そんな・・・」

「照れちゃって、超可愛いんだけど！」

初めはからかわれているのかと思いましたが、どうもそうではないようでした。

「由香は年下が大好きだからねー。最近ご無沙汰だから、君、食べられちゃうよ」

ママがそう言うのを聞いて、Ｓさんが「おい、由香！なにイチャついてんだ！」と大声をあげましたが、由香さんは野次を無視して、指先で僕の顔をつつくのをやめませんでした。

「私、オジサンだめなの。お店に来るのはオジサンばっかだし、若い子とか最近全然縁がないからつまんないの」

キスができるほどの近い距離で甘えっぽく囁かれるたびに、僕の下半身は正直に反応していました。
まるで言葉で股間を弄ばれているようでした。
まさか自分みたいな小柄でハンサムでもない男が、こんな長身で美人のお姉さんに気に入られるなんて本当に信じられませんでした。

「私・・・Ｅくんみたいな猿っぽい顔の子、超タイプなんだよね」

耳元で熱い吐息を吹きかけられ、僕はゾクッと身を震わせました。

「ねえ・・・Ｅくん・・・年上のお姉さんは嫌い？」

僕はまるで催眠術にかけられたように首を横に振って否定しました。

「・・・じゃあ・・・２人で・・・お店出ようよ・・・」

その言葉を聞いたとき、僕は完全に勃起してしまいました。
お姉さんに手を惹かれるまま、酔い潰れたＳさんを残して店を出ると、すぐにタクシーに乗り込みました。
タクシーは目黒辺りにある由香さんのマンションに向かっていました。
タクシーの中でも由香さんは僕の手を握って、時おり小悪魔っぽい微笑を浮かべていました。

（夢なら醒めないで欲しい・・・）

僕は心の中でそれだけを祈っていました。
ペットボトルの冷たい水を飲んだおかげで、もともとそれほど飲んでいなかった僕は完全に酔いから醒めていました。
タクシーを降りて手を引かれながらエントランスを過ぎ、エレベーターに乗り込むなり、由香さんはしなだれかかるようにしてキスを求めてきました。

「・・・はあンッ・・・うふンッ・・・！」

甘い息を振りまきながら大胆に舌を絡めてくる熱っぽいキスに、僕はもう脳髄がとろけるほど興奮しました。