コスプレ好きなオタクな妹[第5話]

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それからの一年間、俺は出来るだけバイトを多く入れ、休日もあまり遊びには行かず、たまに妹を映画に連れて行ってやるくらいにしか金を使わずに貯金に励んだ。
理由は一つ、大学のキャンパス移転に合わせ、3年生から通う新キャンパスの近くにアパートを借りる為だ。
独立して一人暮らしを始めることで、強引に妹との関係を断ち切ろうと考えていた。
俺と妹が血の繋がりのある兄妹である以上、この関係を続けていてもお互いの人生に幸せがもたらされることは無い。

今ならまだ引き返せる。
関係を断ち切り、ほとぼりが冷めた頃に会えば、俺たちはまた兄妹に戻れる筈だ。

そう信じていた。
そう信じたかった。
しかし、心ではそう決心しても、日に日に女らしくなっていく妹の肉体の魅力には抗えず、相変わらず週に2~4回くらいのペースで肌を合わせていた。
少女から女性へと成長しつつある妹の裸身を想いのままに出来る夜は、俺にとって何よりも楽しみだった。

「・・・うん、あぁ、お兄ちゃん、もっと」

風呂場に妹の甘い声が響く。
俺は妹に風呂桶の淵に手をつかせ、尻を突き出させると、まるでバックから犯すような格好で妹の性器に俺のペニスを擦り付けていた。
クチュクチュと淫らな音が妹の股間から聞こえる。
張りのある尻をぐっと掴み、犯したい気持ちをぐっと堪えてひたすらに腰を振る。

「Y香、いいよ・・・すげぇ気持ちいい」

「うん、あたしも・・・いい、すごく、あん、いい・・・」

俺は妹の裸身を後ろから抱き締め、少しでも長持ちさせる為に腰の振りのグラインドを大きくするが・・・。
ボディーソープに塗れた二人の身体はヌルヌルと滑り、その感覚が性感と興奮を更に倍増させる。

「ん・・・お兄ちゃん、好き・・・」

妹が上体を捻りキスをせがむ。

「Y香、俺もだよ」

俺も顔を近づけ、妹の唇を吸い、舌を絡ませ、唇を押し付け合う。
口と性器と両方の粘膜を擦り付け合えば、お互いに急速に高まっていく。

「あぁ、Y香、イクぞ、イクぞ!」

「お兄ちゃん、来て!いっぱい出して!」

「う、くッ!」

俺は妹の裸身を抱き締めながら、妹が俺のペニスの先端に被せてくれた手の平の中に精を放った。
ドクッ、ドクッとペニスが脈打ち、白くこってりとした粘液が妹の股間と手の平を汚した。

「凄い・・・いっぱい出たね」

妹は両手で俺の精液を弄ぶと、その一番濃い部分を指で摘み「あーん」と言いながらパクリと口に入れた。
口の中で舌で転がし、ニチャニチャとその食感を楽しむと、ゴクリと飲み込んだ。
俺は妹の股間からペニスを離し、お湯を汲み、妹の手と股間を流してやる。
排水溝へと流されてゆく俺の精液を名残惜しそうに眺めている妹をギュッと抱き締め、びっくりした顔の妹の唇に強く吸い付いた。
この頃の俺は、射精を果たすととにかく妹が愛おしくなり、夜の行為の締めは必ず長いキスだった。

妹も「最近お兄ちゃんが情熱的に抱いてくれてすごく嬉しい」と、より一層フェラチオや手コキを熱心にしてくれるようになっていた。

しかし、妹を抱くたびに(この関係もあと少しだ)と、そう自分に言い聞かせていた。

そうだ、この関係も、来年には打ち切らねばならない。
そう思えば思うほど、妹の肉体を隅々まで楽しみたい欲求に駆られる。
現に今のバックでの素股の時でさえ、何度(このまま挿入したい・・・!)と思ったか知れない。
しかし、“それ”をしてしまえば、俺たちは決定的に戻れなくなってしまう。
俺はその想いを「妹をキズモノにしてはいけない」という使命感にすり替え、なんとかやり過ごしていた。
母が美容院の店長たちとの飲み会から帰ってくるまでにはまだ時間がある。
俺は妹を風呂桶の縁に座らせると、「俺ばっかりイッちゃ悪いもんな」と妹の股間に顔を埋め、尖らせた舌先でクリトリスを舐め上げた。

「あんっ、あぁっ!」

妹の甘く切ない喘ぎ声が、風呂に響き渡った。

ある日、少し早めに家に帰ると母と同じ美容室で働いている美容師さんの中で一番若いF実さんが家に遊びにきていた。
F実さんは母と美容室の店長が都内の美容室で修行していた時代の一番若い後輩で、なぜか母や店長とウマが合い、今でもウチや店長とは家族ぐるみで付き合いがある。
子供の頃から何度もウチに遊びに来たり、父がいない日には泊まりがけで遊びに来たこともあり、俺たち兄妹にとっても姉のような存在だ。
(端折ってしまったのだが、夏祭りの日に俺の眉毛や前髪を整えてくれたのもF実さんだ)

F実さんは母同様、普段は同じ美容室に不定期で入りながら、都内のお店時代に馴染みになった個人のお客さんのメイクやスタイリングも手掛けている。
スラッとしたスレンダーな体型に金髪のショートヘアがよく似合う、キリッとした印象の大人の女性で、妹も常々「F実さんみたいにカッコいい女の人になりたい」と言っている。

「ねぇY希くん、一眼レフ買ったんだって?ちょっと見せてよ」

そう言ってメンソールの煙草を灰皿で揉み消すと、F実さんは鞄を置きに部屋へ行く俺の後について来た。

トントンと階段を登りながら・・・。

「二階はY希くんとY香ちゃんしか使ってないんだって?完全に二人のお城じゃん、いいなー」

F実さんの何気ない一言に、俺は一瞬ドキっとした。
俺の部屋に入り、一眼レフを渡すと「へー、なかなか良いの買ったねぇ、カメラマン目指してんの?」と言いながらあれこれ弄り始めた。

「それは趣味の延長みたいなもんすね、まぁ映像関係の仕事ができればいいなとは思ってますけど」

「そっかー、お兄ちゃんは結構堅実なんだね」

そう言うとF実さんは俺にカメラを向けた。

「ねぇ、Y香ちゃんとはどうなってんの?」

「はぁ!?」

突然の質問に、俺は心臓が止まるかと思った。

「あたしさ、Y香ちゃんが小学校の頃から、ずっとメル友なんだよね。なんか結構悩み多き乙女じゃない、Y香ちゃんって。あたし結構相談に乗ったりしてんだよね」

なんてこった、そんなの初耳だぞ。

「え、じゃあ・・・」

「うん、だいたい聞いてるよ」

おいおい、何やってんだあのバカ。

「ま、あたしは君たち兄妹とはちょっと形が違うけどさ、好きになっちゃいけない相手って、いるよねー・・・」

F実さんの口調は軽かったが、言ってる内容はそこそこヘビーだった。

「これが片思いだったら、自分の価値観ごと諦めちゃえるかもしれないんだけど、下手に両思いだったりすると、余計に拗れちゃうんだよね・・・」

F実さんは、俺のカメラを弄りながら、下を向いて寂しそうに話し始めた。

ここの話は長いので端折るが、要するにF実さんは『女性として同じ女性を恋愛対象として愛する』という性別的価値観の持ち主だった。
妹がF実さんに俺への想いを相談した時に、アドバイスがてら秘密を共有して以来、妹とF実さんはお互いに信頼できる相談相手として、連絡を取り合っていたらしい。

「あたしはね、基本的に『自分の想いを抑えちゃダメだ』って言い続けてんの。世の中『嫌い』に理由はあっても『好き』に理由は無いんだよ。理屈じゃ説明できない想いは何よりも強いんだって、Y希くんだってわかるでしょ?」

F実さんは、静かだが力強い口調でそう言うと、俺の一眼レフを俺の机の上に置いた。

「Y香ちゃんは本気だよ。まだ十代だけど、あの子の頭の良さは半端じゃないのはY希くんだって分かるでしょ?ちゃんと物事を考えて、冷静に判断して、それでも尚はっきりとあたしに言うんだよ、『お兄ちゃんを男として好き』だって。あたしは、Y香ちゃんの言うことが単にお兄ちゃんへの憧れとか、幼さや未熟さだけで言ってるとは思えない。あたしだって何度も聞いたよ、でもその度にY香ちゃんは中学生とは思えないような文章であたしにお兄ちゃんへの想いをぶつけてきたんだ。凄かったよ、中学生にここまで相手のことを想えるのかって、びっくりした。もちろんY香ちゃんも、それがどういうことかちゃんと分かってるよ。『パパとママには何て言って良いかわからないけど、いつか必ずわかってもらう。その為に、進路のこともちゃんと考えてる』って。だからあたしは信じることにしたんだ、これは本気だって」

やっぱり、妹の成績や進路へのこだわりは俺たちの関係を両親に認めてもらうためのものだったのか。
けれど、これは倫理の問題だ。
いい成績を取ったから、いい学校に入って、いい企業に就職できたから許されるような話じゃない。
何があろうと、血の繋がった兄妹同士で愛し合うなんて許される筈がない。
それは、俺たち四人の家族の関係を壊してしまうことにも繋がりかねない問題だ。
万が一両親が俺たちの関係を認めたとしても、法律上結婚することはできないし、それらを無視して子供を作ったとしても、遺伝子的なリスクが高く、どの道俺たちが幸せになんてなれないことは、今の時点ですでに分かりきっているのだ。

だったら、これ以上の深みにはまる前に、この関係は終わらせなければならない。
それが、俺たちの、何よりY香の為なのだ。
わかっている、わかっているのだ。
俺だって、自分のことより妹のことを大事に思っているからこそ、苦しいのだ。
俺は何をやっているのだろう、よりによって世界にただ一人の、かけがえのない妹に、なんてことをしてしまったのだろう。
絞り出すように、F実さんに自分の胸の内を吐露していた俺の目から、自然に涙が溢れていた。

「Y希くん・・・」

F実さんは、何も言わずにただ俯いて涙をこぼすだけの俺をそっと抱き締めてくれた。
暫くして、階下から妹の声が聞こえた。
進学コースの授業内容についていくのはそれなりに大変らしく、いつもは暗くなるまで学校の図書室や教室で勉強して帰るので帰りの遅い妹も、母からF実さんが来ていることを聞いたのだろうか、今日はいつもより早めに帰って来たのだ。

早足で階段を上がる音が聞こえる。F実さんは俺から離れると、俺の肩をポンと一つ叩いて部屋から出ていった。
空けっぱなしのドアのすぐ向こうから、妹のご機嫌な声が聞こえたが、F実さんの声とともにすぐに妹の部屋へと消えていった。
俺は涙を拭い、一階の洗面所に降りて顔を洗うと、またすぐ部屋に戻り、少し寝た。

夕食を食べ、暫くするとF実さんは帰ると言うので、俺が駅まで送っていくことになった。
こうなると当然「お兄ちゃんだけずるい。あたしも行く!」となり、妹もついて来た。
駅までの道では本当に他愛もない会話しかしなかったのだが、駅での別れ際、F実さんは俺達二人をギュッと抱き締めて、「あたしは、何があってもあんたたち二人の味方だからね。もしものときは、あたしがご両親を説得するからね」と言ってくれた。
その手は強く温かく、少しだけ、俺の心をほぐしてくれたような気がした。

「はい。頑張ります」

妹は目を真っ赤にし、やや上擦った声できっぱりとそう言い切った。
俺は、ただ「ありがとうございます」としか言えなかった。

帰り道、俺と妹は手を繋いで歩いた。
春の終わりだというのに、その日は妙に肌寒く、妹は「寒い寒い」と言いながら、俺の腕にしがみつくように腕を組んできた。

「そうだな、寒いからコーヒーでも飲んで行こう」

そう言って、駅の近くのファーストフード店に入った。
人気のないファーストフード店の二階には俺たちの他に客はほとんどおらず、二人だけの話をするにはもってこいだった。

「F実さんと話したんだね、あたしたちのこと」

「あぁ、お前がF実さんにずっと相談してたなんて全然知らなかったよ」

「あたしだって、なんにも悩まないじゃないもーん」

そう言って、妹はカフェオレを一口啜った。
俺も黙ってコーヒーを一口啜り、そして意を決した。

「Y香、俺3年生になったら一人暮らしするから」

「え?」

「キャンパスがさ、変わるんだよ。少し都心寄りになるんだけど、ここから通うんじゃちょっと電車が面倒でさ、だからアパート借りようと思ってるんだ」

「・・・都心寄りって、どの辺なの?」

「××区」

「あ、そこあたしの友達が住んでる所だよ。たしかにあそこ電車不便だよね」

「うん、だから、卒業まではそこで暮らす。一人で」

「うん、わかった」

「わかったって、お前」

「だからわかったって。そう言ってんじゃん」

「いや、だからお前何をどう」

「距離を置こうってことでしょ?あたしにだって分かるよそんなこと。だって今のままじゃあたし達ほんとヤバいもんね。だってもうエッチなことするの当たり前になっちゃってるじゃん。しかも超気持ちいいし、楽しいし。兄妹なのに、ヤバいってホント」

わざと軽い調子を装っていることが一発で分かる、バレバレの演技だった。
俺は何も言えず、気まずい沈黙が二人の間に流れた。

「・・・お兄ちゃんが悩んでるの、Y香だって知ってるし、Y香だって、お父さんとお母さんになんて言ったらいいか、正直まだわかんないよ。世間的にも、法律的にも許されないことも知ってる。でも、だからって、あたし諦めたくないもん。こんなに好きな人のこと、愛し合ってる人のこと、簡単に諦められないもん!」

妹の目からは今にも涙が零れ落ちそうだった。
謝ることも、宥めることも、慰めることも、今の俺にはできなかった。
というか、その資格がなかった。

「でもね、お兄ちゃん、Y香、後悔なんかしてないよ。法律じゃ認められてないかもしれないけど、でも、あたしはお兄ちゃんとどっか遠くに行って、誰もY香とお兄ちゃんのこと知らない土地に行って、二人で暮らしたって良いって思ってるよ?お父さんとお母さんには悪いけど、あたし、お兄ちゃんの為なら・・・」

「Y香!」

思わず大きい声が出てしまった。
窓際の席でイヤホンをして勉強中の学生らしき人が振り返り、またすぐにノートに向かうのが視界の隅に見えた。
妹が突然の大声にびっくりした顔で俺を見つめている。

「ダメだY香。それ以上は、何があっても言っちゃダメだ」

妹に親を捨てさせるなんて絶対にさせちゃいけない。
消えるのは、俺一人でいい。

「悪いのは、俺なんだ。だから責任は全部俺が取る」

「責任とか言わないでよ」

「けど、俺さえちゃんとしていれば・・・」

「ちゃんとって何?お兄ちゃん何かY香に悪いことしたの?Y香、そんなこと全然思ってないよ?初めてキスした時も、フェラチオした時も、裸で抱き合った時も、全部嬉しかったもん!お兄ちゃんに愛されて、幸せだったもん!」

「Y香、声大きいって」

「・・・Y香は、今でも、すごく楽しいし、すごく幸せだから。だから後悔なんてしてないよ」

正直言って、そうきっぱり言い切れる妹が羨ましかった。
とても眩しく、同時に嬉しくもあった。
俺たちのこの関係が、妹の負担や心の傷になっていないことが何より俺の救いだった。

「・・・お兄ちゃんがどうしても距離を置きたいって言うなら、Y香、止めないから。Y香だって、お兄ちゃんに今まで随分ワガママ言ってきたし、Y香だって、ちゃんとわかってるから。気持ちでは納得してないけど、理屈ではわかってるから。もしY香がお兄ちゃんの立場だったとしたら、そうすると思うし。お兄ちゃんのこと、恨んだり、責めたりはしないから」

「あぁ、・・・ありがとな」

「ううん、全然」

それきり、俺たち兄妹は黙ってコーヒーとカフェオレを飲んだ。
ぼんやりと窓の外を眺めていると、駅の改札から父が出てくるのが見えた。

「あ、あれお父さんじゃない?」

妹も気付いたようだ。

「よし、じゃあ三人で帰るか」

「うん」

そう言って、妹は紙コップを二つ持って立ち上がった。
小走りで階段を下り、閉店作業間際のファーストフード店を飛び出し父を呼びとめる。
さすがにこんな時間に高校生の娘と出くわすとは思ってもいなかった父が目を丸くしている。
やがて遅れて店を出る俺の姿も見つけた父がゆっくり歩いてくる。

「今日は冷えるな、お前ら風邪引くなよ」

「大丈夫だよ、お兄ちゃんがカフェオレ奢ってくれたから」

まだ肌寒さの残る晩春の夜道を、父と妹の後ろを歩く俺の胸の内には、店を出際に妹が耳元で囁いた一言が渦巻いていた。

「お家出ていく前に、Y香の処女だけは貰ってね」

あの日から、妹はより一層積極的に俺を求めるようになった。

俺は2年生になっても朝一の講義が多く、妹より少し遅目のタイミングで家を出るのだが、妹はわざわざ早起きして俺のベッドに朝から潜り込んでくることが多くなった。
特に前日の晩に肌を合わさなかった日は、ほぼ確実に朝起ちフェラで起こされた。
その日も、夢精直前のような快感で目を覚ますと、布団の下半身の辺りが大きく盛り上がり、もぞもぞと動いている。
その下からは妹のパジャマに包まれた膝立ちの足が見えている。

「んっんっんっんっ、んふ、んっんっんっんっ」

規則正しい上下動と、滑らかな舌と口腔内の感触に、既に充分に高められた俺のペニスはひとたまりもなく「うっ、くっ!」と熱い精を迸らせた。
妹は俺がイッた後も、相変わらずペニス内の精液を吸い取ってくれたり、必ず後処理をしてくれる。

これは妹が俺を悦ばせる為にと、ネットで調べた風俗嬢のテクニックをそのまま実践しているだけなのだが、大学の友人や先輩から聞く限り、商売でもない限りここまでしてくれる女性というのは当たり前だが稀らしい。
(ちなみに大学などでは表向き俺は『彼女がいる』ということにしている。もちろん妹とは言わずに)

「ふぅ」

パジャマ姿の妹が布団から顔を出し、俺が起きたのを確認するとにんまりした顔で、「おはよう、お兄ちゃん。今日もいっぱい貰ったからね」と言ってキスをせがんでくる。
寝ている最中とはいえ、抜いてもらったのに邪険にするわけにもいかず、何より愛しい妹がキスをせがむのに断る道理はなく、俺は今しがたまで自分のペニスをしゃぶったり舐め回したりしていたその小さく可愛らしい唇に吸い付き、舌を絡めた。
不思議なもので、自分の中で期限を決めて以来、妹との行為への罪悪感は自分でも驚くほどに薄らいでいた。

(どうせ離れるのだから、それまでは楽しめばいいさ)と、この頃は半ばやけっぱちのような心境で秘密の行為に没頭していた。

妹に一人暮らしの決意を伝えて数日後、俺の誕生日に家族で焼肉を食べに行った時、俺は両親にも一人暮らしをする旨を伝えた。
家からの距離や交通の利便性を理由に話すと、お互いに若いうちから目標を持って上京してきた両親はすんなり納得してくれ、誕生日プレゼント代わりの車の免許代の半額は、一人暮らしの資金に当てさせてもらうことにした。
妹は、少し泣いていた。
家では『お兄ちゃん大好きっ子』で通っているので、母には「Y香の為にも、月に一度は顔出しなさいね」と言われたが、俺は曖昧な返事しか返せなかった。

その夜、妹が部屋に来た。
まさか「誕生日プレゼントに処女をあげる」とか言わないだろうなと正直恐れていたが、「それも考えたけどまだ時間あるし、お兄ちゃんの方からY香を求めるようにさせてあげる」と、小さな箱を手渡された。
綺麗にラッピングされた箱には、ラインストーンでデコレーションされたUSBメモリが入っていた。

まぁ、パソコンは普通に使うが、映画サークルもなくなってしまったので、ネットをやるか論文やレポートに使うくらいなので、なんでこんな物をくれるのか、正直よく解らなかった。

「中身をね、見て欲しいの」

妹に促されるがままにPCの電源を入れ、USBメモリを接続する。
すると大量のフォルダ分けされた画像データが出てきた。
写真だった。
年代別や『家族』『二人で』などとフォルダ分けされたそれは、妹だけでなく、父や母が今までに撮った家族写真を含むありとあらゆる写真だった。
それは俺たち家族の思い出と言ってもいい、大切な記録と記憶だった。
これには、流石に目頭が熱くなった。

「Y香・・・」

俺が目を潤ませて振り返ると、妹は「これ、編集するの結構時間かかったんだからね」と、自慢気に薄い胸を反らせた。

「でも、それだけじゃないよ」

いきなり俺の手の上からマウスを操作し、家族写真の一群とは別になっている、妹のスナップショットやコスプレ写真を集めたフォルダ群の中の一番下にある『プレゼント』という名前のフォルダを開いた。

それは、下着姿からコスプレ衣装、果ては中学、高校の制服まで、妹の持つありとあらゆる衣装や服を駆使して撮られたエロ写真フォルダだった。
そうだった、基本的にこのバカはこういう奴なのだ。
さっきまで感動していた俺がバカだったよ畜生。
しかし、コスプレで“撮られ慣れ”しているせいか、その自撮りエロ画像はポーズから露出の度合いまでなかなかの出来で、これは一人暮らししても当分オカズに困らないこと必至のクオリティだった。
(いや、それでは一人暮らしの意味がないのだが)
後から気付いたことなのだが、要するに妹はこの時点から既に『俺が家を出た後も関係が切れない方法』を考え、手を打っていたのだ。
恐ろしいというかなんというか、我が妹ながら天晴と言わざるを得ない手回しの良さだった。

「うわぁ・・・」

俺が思わず声を漏らすと、妹は「どう?なかなか良いでしょ?エロじゃない普通のコス写真はね、プロの人に撮ってもらったのとか、F実さんに撮ってもらったのもあるんだよ」と更に自慢気に薄い胸を反らせた。
聞けば、コスプレ仲間にはイベントでCD-ROMでかなり際どい写真集を売っている女性がいるらしく、その人の写真集を参考にしたらしい。

「お前・・・、こういうのは本当に他人の前でやっちゃダメだからな」

「わかってるよぉ、Y香だってこんなことにならなきゃこんな写真撮るつもりなかったもん。だいたいこんなエッチな格好、お兄ちゃん以外の人に見せる気ないし」

と何故か逆ギレ気味に言い返され、俺は何も言えなかった。

「ま、まぁ、ありがとうな。ありがたく貰っておくよ」

俺は密かにエロ写真だけは別のメモリに移そうと心に決めた。
流石にこんなのを家族写真と一緒に保存しとくのは寝覚めが悪い。

「本当はぁ、今ここでお兄ちゃんにどのコスか選んでもらって、それでエッチする所までがプレゼントなんだけど、今日は下に二人ともいるから次のチャンスまでお預けね。ねぇ、お兄ちゃん、どのコスのY香とエッチしたい?」

正直、俺はそんなにコスプレに興味はないし、アニメキャラじゃなくて生身の妹を抱いているのでそれで満足(と同時に後悔も)しているのだが、何かとても楽しそうな妹の勢いには抗えず、あるコスプレを指定した。
そのコスプレがなんだったのかは覚えていないのだが、日曜朝の女児向けアニメのヒロインや、学ラン姿の男装のボクっ娘は気が引けるというのが主な理由だったのを覚えている。

その年の夏休みは、進学コースの妹は夏期講習や夏休みの宿題で忙しく、夏のコミケは新作のコスプレはせず、夏祭りに出かけたり(今年は浴衣も着なかったしヤリ森にも行かなかった)、映画に行ったりしたくらいだった。
二学期が始まり、妹は高校初の文化祭に燃えていた。
なんでも喫茶店をやるとかで、店員用のメイド風エプロンの型髪作りやお裁縫の指導を買って出たらしく「大忙しだってばよ!」と、なぜか某忍者漫画風にぼやきながらもとても嬉しそうに充実した日々を送っているようだった。

最初の頃は「勉強のレベルが高すぎてヤバい」とか「ガリ勉ばっかで面白くない」と愚痴っていたのだが、実は進学コースは普通科よりもオタク率が高く、「やっぱここあたしに合ってる」といつの間にかクラスにも馴染み、成績もそこそこの位置をキープしているようだった。
というか、妹は高校に入ってから普通にオタっぽくなってきていた。
ちょうどこの頃、「なんで周りの子たちはみんなホモが好きなんだろう?」と相談され思わず笑ってしまったことがあった。
そりゃ胸も膨らみ始めたばかりの中学生の頃から、兄妹とはいえ俺という異性と実際にあんなことやこんなことをしていたら、恋愛やセックスに対する興味と恐怖の代替としてのBLなんてモノに興味が向かなくても当然だろう。
むしろ妹の場合は早熟の傾向が強いので、BLよりはTL(ティーンズラブ)の影響の方が深刻だろうと俺は思っている。
しかも、それも妹なりに少しずつエスカレートしつつあり、コミケに行く最大の目的はコスプレをしに行くことなのだが、最近では自分がコスプレしているキャラがとんでもないことなってしまう同人誌を密かに買っているらしい。

妄想というか、精神的にそのキャラになりきって、妹自身がとてもここには書けないような目に遭ってしまう様を想像するのが妹曰く「めっちゃ燃えるし興奮する!」のだそうだ。
あくまで妄想の中でならいいのだが、あまりそっちに行きすぎると、お兄ちゃんはついて行けなくなってしまうので出来れば控えめにして欲しいなぁ、と妹には伝えておいた。

一方、そろそろ俺も具体的な引っ越し先を決めなければならなくなってきた。
というのも、移転後のキャンパスには学部により来年から入学の1年生も通うので、早目に決めておかないと良い部屋が塞がってしまうのだ。
近くに住む友人や先輩達に話を聞き、「だいたいどの辺で家賃はいくら辺り」くらいのプランまでは固まってきてはいたが、自分で言い出したことながら、なかなか決め手になる一歩が踏み出せずにいた。
妹を泣かせてまで決意を告げたのに、今更迷うとは、俺は相変わらず最低だった。
そんな時は決まってがむしゃらに妹の身体を求めた。
妹の性器を舐め回し、指で弄り、ペニスを擦り付けた。
妹の口にも、何度も射精した。

これで最後だ、ここで心ゆくまで妹の肉体を味わい、その時が来たら別れるのだ。
そんな下らない自己欺瞞を見透かしてか、妹は新たなプレイを提案してきた。
それは夏のコミケが終わり、妹の夏期講習も中休みに入った頃のとある『お泊まり』の夜だった。

「おにぃーいーちゃん」

ご機嫌な妹が、いつものように部屋に入ってきた。
この『お泊まり』はお菓子や飲み物は妹持ちというルールなのだが、今日は飲み物のペットボトルしか持っていなかった。
おおかたコミケで小遣いを使い果たしてしまったのだろう。
妹はニヤニヤしながら俺のベッドに腰掛け、いつも俺が座る場所、すなわち妹の左隣をパンパンと叩いた。

「はやくぅー、お兄ちゃーん」

「はいはい、わかったよ」

俺が妹の横に座ると、「お兄ちゃん、今日は早寝しようか?」と妹はそのままコロリとベッドに寝転び、夏用の薄掛けをかぶってしまった。

「おいY香、今日は下に二人ともいるんだぞ?」

「いいから、早く隣に寝てよぉ。あ、電気消してね」

言われるままに部屋の電気を消し、妹の左隣に身体を横たえる。

「じゃーん!」

妹は機種変したばかりのスマートフォンを取り出し、アダルトビデオの配信サイトにアクセスした。

「ねぇお兄ちゃん、お兄ちゃんはどんなのが好き?」

「んー、どんなのと言われても・・・」

まさか、深夜にAV鑑賞会が始まるとは予想だにしていなかった俺にはそうとしか答えられなかった。

「じゃあ、試しにこの人からね、おっぱい大きいし」

妹の指は器用にスマホのディスプレイを滑り、ある人気AV女優の新作のサンプル画像をタップした。

「ああぁっ!あぁ!いい、もっと!」

妹の小さな手の中のスマホには、人気AV女優がバックから黒人男性にその長大なペニスを突き込まれる姿を映し出していた。

「うわぁー、すごーい」

妹は目をキラキラと輝かせながらスマホの画面に見入っている。

「ねぇ、ほら、あんなに長いよ。ってかあんなのが入っちゃうの?凄くない?」

モザイクがかかっているとはいえ、黒人男性のペニスがいかに長大かは一目でわかる。

AVのサンプル動画は長くて2~3分程度のもので、大概は1分程度の長さしかない。
妹は次々と画面をタップし、新たなサンプル動画を再生していく。

「ほらお兄ちゃん見てこれ、すっごいよこれ。うわー」

画面の中では、チェックのミニスカートの女子高生スタイルのAV女優が、前後から犯されていた。

「いいなぁ~、超気持ち良さそう」

二人の男優に前後からペニスを突き込まれるAV女優を、憧れの眼差しで観ている女子高生はこいつくらいなものだろう。
俺は半分呆れつつも、久しく見ていない妹以外の女性の裸身に釘付けになっていた。

「じゃあ次、巨乳もの行こうか」

オッサンみたいな言い回しと共に妹が次にタップしたサンプル動画は、Gカップという俺の人生では規格外の乳房の持ち主が主演のものだった。

「うっわデカい。なにこれ?」

推定Bカップの妹が歓声をあげるのも無理はない。

その女優は小顔でウエストも細く、まるで胸だけがマンガのキャラのように大きく、素晴らしいプロポーションをしていた。
更にその豊満な乳房で、男優のペニスを挟む、俗に言う『パイズリ』を惜しげもなく披露してくれたのだ。

「えっ、マジ!?なにこれ、すごい!」

妹は今までになく興奮し、そのサンプル動画を3回もリピートした。
妹はその動画を見終わると、起き上がって暗闇の中で口を潤し、「ふぅー」と一息ついてまた俺の隣にコロリと転がった。

「すっごかったね、今の。Y香じゃ絶対無理だよ、あんなの」

妹はキャミソールの上から必死に胸を寄せているが、谷間すらできやしない。

「まだ16なんだから、これからまだ大きくなるだろ?」

俺が寝ながら妹の頭を撫でてやると・・・。

「じゃあもっと揉んで大っきくしてよぉ」

「いいよ」

俺は妹の身体を背中から抱くようにして、右手で妹の右の胸を揉み始めた。

「なんか、心がこもってないなぁ」

妹は不満げな声を漏らしながら、新たなサンプル動画を再生した。
タイトルが映し出され、俺の手が止まった。

(なるほど、そういうことか)

画面の中には小柄なセーラー服姿の女優がカメラに向かって話しかけている。
カメラ位置を男優の目線に合わせた、主観の映像の中、女優はカメラに向かって「お兄ちゃん」と呼びかけた。
マンガでもアニメでもラノベでも、もちろんAVの世界でも『妹モノ』が鉄板の人気ジャンルなのは俺だって知っているが、だからって妹よ、俺にそれを見せるな。

「ほーらお兄ちゃん、凄いでしょ?この人自分のお兄ちゃんを襲って童貞奪っちゃうんだよ」

「へー、そりゃすげーや」

俺はもう、すっとぼけるしかなかった。

「あっあっあっあっあっ!お兄ちゃん!凄い、大きい!」

茶髪だが童顔のそのAV女優は、カメラに向かって「お兄ちゃん」と連呼しながら、騎乗位で激しく動いていた。

「はぁー、凄かった。世の中にはエッチな妹がいっぱいいるんだね!」

と、わざとらしいセリフを吐く妹に、俺は何も言えなかった。

「はい、次ー」

そこから妹プロデュースの怒涛の『妹モノAV攻勢』が始まった。
多少性癖に偏りがあるとはいえ、俺も健康な二十歳の男性なので、1分ほどのサンプル動画とはいえ、何本ものAVを観て興奮しないわけがなく、既に股間はギンギンに滾っていた。
しかし妹はにはそんな雰囲気は全くなく、寧ろ俺とAV(のサンプル動画)を鑑賞すること自体を楽しんでいるようだった。

「ほらほら、お兄ちゃんの好きなショートカットだよ」

「おぉ、可愛いな」

確かにそのAV女優はショートカットにややつり目気味で、顎の細い美人だった。
腰のくびれも綺麗で、胸が大きすぎない所も好みだった。
正直、妹に似ていると思った。
こいつがこのまま成長すればこんなふうに綺麗な女性になるのだろうか、なってくれたらいいな。
といっても、そうなった妹を抱くのは、俺ではない筈だ、というか、俺であってはいけないのだ。
そのAVは、『愛し合っている兄妹が親に内緒で二人で旅行をし、温泉宿で結ばれる』というストーリーらしく(といってもAVのストーリーなんてたかが知れているのだが)、サンプル動画の最後は女優の「お兄ちゃん・・・来て・・・」という台詞からのフェードアウトだった。

「『お兄ちゃん・・・来て・・・』だって。Y香、何回も言ってるのになぁ~、なんでまだ処女なのかなぁ~、おかしいなぁ~」

いや、そのプレッシャーのかけ方は逆効果だろ、妹よ。

「さぁな、なんでなんだかな」

「お兄ちゃんさぁ、ホントにY香のこと抱く気あるの?」

「んー、正直言って、迷ってるよ」

「っていうか、なんで最後まで愛してくれないの?」

「だから、何度も言ってるだろ。最後までしちゃったら、俺たち本当に戻れなくなるぞ?」

「・・・だから、戻らなきゃいいじゃん。ずっとこのままでいいじゃん」

「それが良くないから、最後まで抱かないんだよ」

「結局こうなるんだね。いっつも同じ話」

「そりゃそうだ。なんせ結論の出ない話だからな」

「お兄ちゃん」

「ん?」

「もしY香が処女じゃなかったら、お兄ちゃんY香のこと最後まで愛してくれる?」

「そんなことわかんねぇよ。っつーか、そんなのあり得ないし」

「もし、お兄ちゃんが処女じゃなかったら最後まで愛してくれるっていうなら、Y香どっかで処女捨ててきてもいいよ」

「ふざけんな。そんなことしたらぶん殴るぞ」

「冗談だよぉ」

「お前の冗談は怖すぎるんだよ」

「・・・ごめん」

「いや、別に本気じゃないってわかってるから良いけどさ、でも冗談でもそんなこと言わないでくれよ」

「だって・・・」

俺はたまらずに妹を抱き締めた。

「俺はY香を傷つけるのも嫌だし、Y香の処女が誰かに奪われるのも嫌だよ。俺はな、俺だってな、Y香のこと好きだよ。誰にも渡したくないし、できるなら今すぐにでも抱きたいよ。Y香の処女が欲しいよ。でもな、それだけは駄目なんだ。俺がお前の『お兄ちゃん』である以上、それだけは絶対に駄目なんだよ」

「お兄ちゃん・・・」

妹を抱き締めた俺の胸元に、妹の涙がぽとり、ぽとりと落ちるのを感じた。

「ずっとそう呼んでくれよ、俺をY香の『お兄ちゃん』でいさせてくれよ。Y香・・・!」

俺も泣いていた。声が上ずり、妹にも解っている筈だ。

「お兄ちゃん、やっぱり抱いて。Y香を最後まで愛して。Y香、今心の底から思ったの『お兄ちゃんに抱かれたい、お兄ちゃんと愛し合いたい、結ばれたい』って。お兄ちゃんお願い、Y香の処女を貰ってください。Y香の、初めての男性になってください」

「Y香、好きだよ。大好きだよ。だけど、駄目だ。好きだけど、好きだからこそ、それだけは駄目なんだ。でも、大好きだ。大好きだよY香」

俺たち兄妹は、どちらともなく激しく唇を合わせた。
止め処なく溢れる涙で、とてもしょっぱいキスだった。
顔を押し付け合うような、激しいキスをしながら、二人とも服を脱ぎ全裸になった。
一階で寝ている両親に気付かれないように、静かに、お互いの性器を口で愛し合い、その後二人で抱き合って寝た。

その翌日、今は解散してしまった映画サークルの先輩から「卒業と同時に引っ越すんだけど、俺の後にこの部屋に入らないか?」という連絡があり、俺の引っ越し先はほぼ決まった。
あとは、俺の気持ちだけだった。

<続く>

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