チラチラ見える人妻の胸元が気になって・前編

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ありがちな話だけど高校生の頃の話。
俺はコンビニでバイトをしていた。
勤務は夕方5時から10時までの5時間、週に3日。
慣れてしまえば結構暇な仕事だ。
なんせ田舎なもんで客があまり来ないし、直営店だから潰れる心配もなかった。
大体来る客は同じで、人によっては話もする。
アルバイトの女性は何人かいたが、特に何もなく過ごしていた。

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女性と言えば、お客さんで1人、やたらと俺に声をかけてくる人がいた。
名前は友子さん、年は31歳。
左手の薬指に指輪があるから人妻らしい。
俺は彼女のお気に入りの店員さんらしかった。
ただ、店長がいるときだけは気を使ってか、あまり絡んでこなかった。

半年が過ぎた頃だろうか、友子さんをしばらく見ない日が続いた。

(もしかして引っ越したのかな?)

そんな程度に考えていた。
土曜日、俺はいつもと違うシフトに入っていた。
土日は基本的に休んでいたが、その日は8時から昼過ぎまで入っていた女の子の都合が付かず、入って欲しいと言われたのだ。

「お疲れでした」

原チャリに跨がり、数十メートル先にあるスタンドへガソリンを入れに行った。
急に空腹を感じ、昼御飯はどうしようかな~、なんて考えていた。
ふと道路に目をやると、友子さんが買い物袋を下げてテクテクと歩いていた。

「こんにちは!」

大声で言ったが、聞こえていないようだった。
駆け足で近寄ると、ヘルメットを脱いで再び声をかけた。

「こんにちは!」

友子さんはちょっと驚いた後、俺に気づくと笑顔を作った。

「あっ!たかし君じゃん、元気してた?」

「僕は元気ですよ!友子さんこそお店に来てなかったけど元気ですか?」

「う~ん・・・」

何かを言いかけたところで店員に給油終了を告げられた。

「支払いしてきます!」

駆け足で店員のもとへ行き、支払いを済ませて振り返ると、友子さんがそのまま歩道で待っていた。

(あ、俺の言い方が悪くて待ってるんだ・・・)

そう思った。
またお店で!と言えば良かったなと。

「すみません」

原チャリを押して駆け寄った。

「どっちに行くの?同じなら途中まで一緒に行く?」

そう聞かれて断る理由が見つからず同意した。
ヘルメットを収納し、ステップに友子さんの荷物を乗せて並んで歩いていた。

「ごめんね~。たかし君、乗ってそのまま帰った方が楽だったよね?」

「大丈夫っす」

「たかし君、2人乗りとかするの?」

「えっ!?あぁこれ原チャリだからしないですよ」

「それは解るけど、彼女とか乗せてみたりしないの?」

「いないからできないですよ(笑)」

「本当に~?」

「いたらいいですけどね」

友子さんは途中の角で曲がると言う。
俺もそこを折れても帰れるので、一緒に角を曲がった。

「そこで休もうか」

友子さんが小さな公園を指差した。
休憩大歓迎。
原チャリを押して歩き、もともと暑がりの俺は汗が止まらなくなってきていた。
原チャリを入口に停め、木陰になるベンチに腰掛けた。
友子さんは買い物袋からお茶を取り出して渡してきた。
有り難かったし、正直欲しかったが同じく断った。

「いいんだって!どうせ1人で飲み切れないし」

パキッとキャップを開けると友子さんが先に一口飲み、俺に渡してきた。

「いやぁ・・・それは」

間接キス、なんて考えて照れてシドロモドロになった。

「大丈夫よ!アタシ、病気なんて無いから」

「イヤイヤ、そういうつもりじゃ・・・」

俺は受け取るとグビッと飲み込んだ。
助かったと思うくらいに喉が渇いていた。

「いいよ、飲んじゃって、それ」

友子さんはタバコを取り出すと吸い出した。

「タバコ吸うんですか?」

コンビニでは一度も買っていなかったので驚いた。

「あっ!つい吸っちゃった・・・内緒にしとこうと思ったのに」

喫煙していることを内緒にしようと他所で買っていたらしい。

「旦那が実家に帰っちゃってさぁ・・・」

“最近来ないですね”なんて話から、そんな言葉が出た。

「旦那さんが実家?普通は逆じゃないですか!?」

「だよね(笑)。しかもさ、浮気してたんだよ、浮気」

「友子さんが・・・じゃないですよね?」

「旦那だよ旦那!ワケわかんないでしょ?自分が浮気しといて、アタシじゃなくて旦那が帰るとか」

これが原因でイライラして、お店に行ったら愚痴を言いそうで、なんとなく足が遠退いていたらしい。

「ホント頭に来る、逃げるとか。なんか汗すごくない?」

話の途中で俺の顔に気付くと驚いたように言った。
お茶を飲んでから汗が滝のように流れていたからだ。

「行きますか!」

恥ずかしくなった俺は歩き出そうとした。

「ちょっと2人で乗ってみる?涼しいよ(笑)」

警察も来ないような場所だし、早く暑さからも解放されたくて同意した。
実はこの時が初めての2人乗り、人生初である。

「おぉっ・・・前が浮きそう・・・」

「後ろに人が乗ること考えて造ってないしね」

「やっぱ重いなぁ・・・」

「アタシ、そんなに重くないよ(笑)!」

ちょっとウキウキしていると後ろから抱きつかれた。

「体重を前にかけないとね!」

初めて女性に抱きつかれてドキドキだった。

「汗臭~い!」

「すみません・・・」

「気にしないで~」

涼しくなって汗が引くはずが、むしろ冷や汗となってさらに汗をかきそうだった。

「ストップ!ストップ!!」

友子さんに言われ、原チャリを停めた。

「ここからは歩こう!さすがに家の前はマズいから」

今度は友子さんが後ろから押してくれていた。

(あれ?俺はいつ帰ればいいんだ?)

タイミングを逃した俺はとりあえず家の前まで行ったら帰ろうと考えていた。

「あ、ここ。そこに停めて」

マンションの前に到着すると駐輪場を指差された。

「イヤイヤ!帰ります!」

俺は慌てて断った。

「へっ?ここまで送らせて帰す方が非常識でしょ?気にしないで!」

とかなんとか急かされて、俺はトボトボと友子さんについて歩いた。
エレベーターに乗ると友子さんは5階のボタンを押した。
結構高そうなマンションだなとか考えていた。

部屋に通されると、なんとなく落ち着かない。
友達の家ですら遠慮があるのに単なるお客さんの家だ。

「綺麗な部屋ですね」

「そう?あんま掃除してなかったからちょっと汚ないかもよ」

麦茶を出され、座れと言われたソファの上で落ち着かないまま見回していた。
ベランダには洗濯物、干してあるのはすべて女性物だったから旦那が出ていったのは本当らしかった。

「あんま見ないでよ(笑)」

笑いながら友子さんはレースのカーテンを閉じた。

「下着とかあるから・・・」

「あ、すみません・・・それを見てたわけじゃないです!!」

確かに見えてたけど、それを見てたわけじゃなかった。

<続く>

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