心を病んだ姉に襲われかけた

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俺が18歳で、姉が20歳だったときの話。
姉は典型的な田舎のDQN娘だった。
さすがに犯罪歴とかはないけど、茶髪でがさつな感じの女。
たぶんだけど、お前らが萌えないタイプの女だ。
俺の部屋に入ってきてエロ本を漁っては、ガハハとオッサン臭く笑いながら読む。

「こんなん好きなんか、お前?」
「変態だな、お前」

などと、俺を罵る。
オナニーしてるところを何度も狙って踏み込まれたりした。
俺は嫌いじゃなかったけど、色気とか可愛げとは無縁の姉だった。

そんな姉も短大生になって家を出たが、ある夏の日に家に帰ってきた。
久しぶりに会ってびっくりしたんだが、あれだけ元気で明るかった姉が、しおらしい女になっていた。
むしろ、ちょっと元気がないというか。
ややぽっちゃりだった体型も、スレンダーになっていた。

ある日の夕暮れに、姉が犬の散歩に行くと言い出した。
暗い夜道を一人歩きさせるのは心配だったので一緒について行った。
大通りから少し離れて人気のない田舎道を2人で歩く。

「国道のほうは少し変わったけど、さすがにここの道は全然変わらないね」

姉は犬の紐を握りながら言った。

俺「うん。国道沿いは区画整理が進んでるからね。でも、もう少ししたら、ここも変わっちゃうよ」

姉「そう・・・。健次(俺の名前)とさ、よく学校帰りにこの道歩いたよね。懐かしいなぁ」

俺「3年ここを離れただけだろ。懐かしいって言うほどじゃないだろ」

姉「そうだよね。でも、なんだかすごく昔のよう」

街灯の下で夜空を背景にした姉は、昔とは見違えるほど大人びて、美人に見えた。
色気が出てきたというか艶が出てきたというか、あるいは、影ができたというか。
そんな話をしていると、俺を見ながら、いきなり姉が涙をこぼし始めた。

俺「え?どうしたの?」

よろよろと倒れそうになった姉を支えた。
姉は発作のように泣きじゃくっていた。
俺は姉を近くの公園のベンチまで肩を貸して運んで、そこに寝かせた。
ジュースを買ってきて飲ませると、少し落ち着いたみたいだった。

姉「ごめんね。ありがとう」

俺「うん、いいよ。突然泣き出したからびっくりしたけど。なんか元気ないみたいだけど、どうかしたの?」

姉はペットボトルを握ってしばらく黙っていたが・・・。

姉「・・・あのね、健次、私、子供堕ろしたの」

俺「え!?」

俺は突然の告白にびっくりした。

「好きな人ができて、妊娠して、それで結婚してもらえるもんだと思っていた。でも、『子供ができた』って言ったら私の前から居なくなったの。連絡もつかない。手術して、その療養もかねて家に帰ってきたんだ」

姉が家に帰ってきた理由を初めて知った。
どうりで、両親も姉に妙に気を遣っていたわけだ。

姉「健次の今着ている服がさ、その人の着ていた服とそっくりでさ。肩幅も同じくらいだったから、つい思い出しちゃって」

俺「ごめん、もうこの服着ないよ」

姉「いいよ、服くらいで思い出す私が悪いんだから」

実の姉をやり捨てしたその男が憎らしかった。
あれだけ元気な性格の姉をこんなに落ち込ませるなんて、相当ショックだったんだろう。

その夜は暑かったので、姉はエアコンのある俺の部屋で一緒に寝た。
隣の布団から姉のすすり泣く声が聞こえてきた。
また男のことを思い出したんだろう。
姉は身を起こして、俺の布団の中に入ってきた。
俺はびっくりした。

「◯◯」と言って俺に抱きついてくる。

◯◯というのは、男の名前なんだろう。
姉は俺を、その男と勘違いしていた。

俺「姉ちゃん、俺は◯◯じゃないよ。しっかりして!」

そう言っても姉は身を摺り寄せてきて、俺の頬にキスしてくる。
メンヘラ気味の姉は、発作的に自分の行動を抑えられなくなってるんだと思った。
口と口でキスもされた。
(情けないけど、これが俺のファーストキス)
姉の手が俺の股間を弄ってきた。
触られたときは正直、勃起した。
童貞で、女に触られるなんて初めてだったから。

俺「ダメだ、姉ちゃん!」

俺はその手を掴んで股間から引き離した。
姉を身動きできないように抱き締めてから、「落ち着いて、姉ちゃん」と頭を撫でてあげた。
すると時間が経ったら姉は落ち着いてきた。
嗚咽も収まってきたみたいだった。
呼吸も静かになる。

「ごめんね、健次」

ようやく俺の名前を呼んでくれた。
俺がその男とは違うと分かってもらえたみたいだった。

俺「いいよ。このまま手を握っててあげるから、一緒に寝よ」

姉「ありがと。ごめんね、ダメな姉で。弟に甘えるなんて」

俺「いいよ。誰だって精神的に参るときはあるよ。次は俺がへこんだときに、姉ちゃんに慰めてもらうから」

姉「うん。ありがと、健次は本当にいい子」

姉は俺の額にキスしてくれた。
そのまま朝まで手を握って一緒に寝た。

その後は発作も起こらず(少なくとも俺の見ている前では)、姉は田舎生活を過ごしていた。
短大はそのまま中退したけど、精神的に立ち直ったみたいで、今は普通に働いて家族と一緒に暮らしている。
新しい彼氏もできたみたいだ。

暗い部屋で泣きながら俺に迫ってきたときの姉ちゃんは正直すごく色っぽかった。
一瞬、このままやってしまおうかと思ったくらい。
今日みたいに暑い夏の日になると、よくあの夜のことを思い出します。
2人だけの思い出です。

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