妊娠した恋人と、無精子症の俺

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俺:29歳、会社員、バツイチ
A:俺の彼女、26歳、会社員
B:Aの上司、37歳、妻帯者

Aからのアプローチで付き合いだした、俺とA。
最初離婚の傷もあって体の関係は無かったが、Aは優しく、変な言い方だが信頼できると思ってやった。

そして、数ヶ月は年下のくせに包容力があって健気なAに戸惑いながらも幸せだった。
離婚の理由を聞かれた事はあったけど、はぐらかしたままだったが「過去のことは気にしないよ。今のあなたが好きだよ」と言ってくれた。
こんないい子にはそのうちはっきりと言わなくちゃいけないな・・・と思ってたが踏ん切りがつかなかった。

ところが数ヶ月後Aが妊娠してしまったという。

「大好きなあなたの子を産みたいです」と結婚を迫られたが、俺の×1の原因は俺の無精子症。
子供好きの元妻は不妊治療で俺の結果を知ってからノイローゼのようになってしまった。
そりゃそうですよ、自分は何の問題もない健康体で、しかも子供を熱望してましたから。
元妻もまだ若いのでやり直して欲しくて、泣く泣く離婚した。

Aと付き合いだしたのは、ちょうど「元妻から彼氏が出来た」というメールが来た時だった。
祝福して、「今度こそは幸せなママになってくれな。もうメールとかしない方が良いぞ」とメールした後、それこそ立ち上がれないほど痛飲して、泣いて泣いて有給使い切ったくらい。

元妻を忘れ、自分の傷を癒やすためにAと付き合ったのか、と言われたら反論できないけどさ・・・。

もう俺は混乱して、「もしかしたら医者の診断ミスか」と思って違う病院に行った。
でもやっぱり子供は望めないと。
もう一回だけ・・・と、違う病院に行ったが結果は同じだった。
帰る道すがら足と体がフワフワになったような、前がよく見えないような感じだった。

正直、俺の体を憎みましたよ。
健康でさえ居ればこんな思いしなくて済んだんだって。
しばらく連絡をせず、向こうからの連絡も取らずにいたら家に来た。

「子供だけは・・・」と中絶の罪を語る、純真でまっすぐ、だと思ってたAの目を見てたら吐きそうなほどの嫌悪感が来た。

俺自身が子供の事で一度人生が狂ってるから余計に。
ダシにするなよ、と。

Aのカバンひっくり返して携帯と手帳を強奪し、トイレにこもって鍵を掛けた。
狂ったようにガンガンドアを叩いて叫ぶ声を無視して、じっくりと中を見たらデスクトップこそ俺とAだが、着信、メール、写真など上司Bとのラリメールのみだった。
俺とのメールはさっさと消したらしいな。

「パパからメール来てひろんちゃん(Bの名前をもじった赤ん坊の呼び名らしい)嬉しいって^^」
「今日も検診に行ったよ。順調です♪」
「大丈夫、ばれてないから心配しないでね^^悪いなって思っちゃうくらい信頼されてるwBたんの方は大丈夫?奥さんにばれてない?」
「良かった^^あたしの大事な人だから傷付いてほしくないもん;;大好き♪♪」

こんな感じ。

大人しくて引っ込みじあんな俺には全く警戒してなかったのか、パスも掛かってなかったよ。
ただ気後れして遠慮してただけなんだけどな。
手帳を取ったのは間に何か挟まってると思ったからで、見たらやっぱり母子手帳だった。

携帯の中の「Bたん」の自宅と思われる所にかけたら女性が出た。
知らない方が幸せかもしれないけど、いつかは知らなければいけないからな。
軽く事情を説明し、名前等の確認と「Aを知ってるか」と聞いてみた。

そしたらうろたえつつも教えてくれたが、Aは図々しくも同僚と共にB宅へ行ったことがあるらしい。
とにかくこっちの住所を知らせて、できれば来てほしいとお願いしたら、子供を実家に預けてからすぐに行くという事だった。
ふと気が付いたらドアを殴る音は聞こえず、外出たらAはすでに逃げて居なかった。

なので落ち着いて今度はAの実家に電話。

向こうがパニックになった事から説明は大変だったが、ナンバーディスプレイでA携帯からの電話だという事も分かり、なんとか納得してくれた。
A親には「お嬢さんは逃げたんですが、携帯持ってますのでこちらに連絡して下さい」と言ったんだけど、A父がそれで大きなため息と共に受話器を落としたのが分かった。
ちょっと分かりにくい場所でもあるので、最寄り駅で待ってたらB妻らしい女の人が来た。
向こうはベンチで座ってたら自然と涙が出てきて、ボタッボタッと涙が垂れてたので分かったらしい。

鬼のような顔だったが、冷静に挨拶してとりあえず家へ。
二人で携帯の中身をPCに移しつつ、A親を待った。
何度か場所を聞く電話が来たが、なんとかA親登場。

B妻はBに電話してたが繋がらなかったらしい。
ドアを開けたら玄関で二人そろって土下座、親父さん泣いてたよ。
とりあえず中に入ってもらってB妻を紹介。

「こちらB妻さんです。この件の一番の被害者ですね。俺は事前に気が付きましたので、Aさんたちに利用される前ですから未遂ですね」

そして携帯を見てもらう。
母子手帳を見せたらここでお母さん崩れて泣き出してパニックに。

「あなた方のお嬢さんとBさんは利己的で計算高く、卑劣で自己中心的です。妊娠して不倫の子を生むために、精神的に参ってた俺の人生を利用しようと二人で楽しんでましたよ。気が付かなかったら俺は他人の子を育てせさせられる所でした。ばれた以上、お嬢さんは邪魔になった子供を始末するでしょうね、自分のことしか考えてないようですから。子供の命なんてお嬢さんにとったら自分の楽しみの為のおもちゃでしょうから、殺すことに関してもまったく躊躇しないでしょう」

A親は言葉も出ず、泣きながら土下座、B妻はその間もBに電話してた。
とにかく連絡が取れない事にはどうしようもないので、A携帯の中の友達っぽい人に手当たり次第掛け捲った。
事情を説明して、妊娠中であること、自殺の可能性もあること、逃げようと何だろうと、とりあえず逃げ切れるものではないので連絡があったら説得して欲しいと。
出てこなかったら警察へ捜索願を出すとも言っておいた。

ところが重苦しい空気の中待っても待っても連絡も無く、その日は結局解散。
母子手帳は俺が、携帯はB妻が保管することになった。

次の日は何も無かったが、2日後A親から「Aが帰ってきた」と連絡があった。
Bも妻のもとに現れたらしく、とにかく皆そろって話し合うことに。

A宅へ行くと、病人のようなA母が出迎えてくれて、Aは完全に無表情で目も合わさずソファーに座ってた。
Bは蒼白でプルプル震えながら縮こまって床に正座。
B妻は・・・まあ何と言うか・・・「般若が静かにお茶飲んでる!こ、怖えええ!」って感じw

口火を切ったのはA父で、Aに「お前、まず言うことがあるだろう」。
AはまずB妻に対して謝罪、「Bさんとは別れます・・・」と言った時、A父がAをぶん殴って「床に座れ!!」。
Aは泣きながら震えだし、床に座って土下座しながら謝り始めた。
B妻とBとAのやり取りはここでは割愛。
俺には関係ないことだから。

一通り話した後、俺に向かって

「Bさんと付き合ってたのは本当です。でもメールに書いてたのはただの冗談でこの子は本当にあなたの子です。それだけは真実です。それだけは本当に信じて欲しいの・・・」

俺・・・力抜けて大の大人が大勢の前でギャン泣きしましたよ。
子供さえ出来る体だったらって。

勘違いしたAが「◯君!」と言って俺の方に来たので、押し返した。

そこで例の件を話したよ。
元妻のこと、子供という存在に対しての俺の気持ち。
もう言い出したら止まらなくて10分以上立て続けに話しまくったよ。

途中Aが・・・。

「ウソだ!」「だって子供出来たじゃん!」「ほんとにこの子はあなたの子だよ!」とか言ってたけど、俺の勢いに飲まれたのか、誰も口を利かず、話し終わったら静まり返った。

B妻さん泣いて「苦しんでたんですね」って言ってくれたよ。
いい女じゃん、Bは何でAみたいな女と浮気してラリったんだ。

Aがぼそっと・・・。

「もっと早くに知っておきたかったよ」と言ったので、

「うん、お前は子作り出来る男なら何でも良かったんだもんな。利用するのが目的だったしね。ハズレひいちゃったな。ホント必死だったよな。媚びて尽くして自分から股開いて。ほんと卑劣な女だな、同じ人間と思いたくないよ。最初で最後だろうが、子供出来ない体でよかったと思った。仮に本当に自分の子供だったとしても、お前みたいなのと結婚なんてなったら地獄だ。人のことなんて何にも考えられないだろ、お前。こんなのに吸い尽くされなくて良かったわ。好きでもない男に股開いてチンコ咥えられるんだもんな。すげーよ尊敬するよ。利用する為なら平気か。いや元々平気なんだろうな。妻帯者にも擦り寄るくらいだから。あえいで腰振って股濡らして、すっかりだまされたよ。演技にも年季が入ってたな。さすが欲望の固まりだな」

AもBも真っ赤になって無言、ただA母のすすり泣きが聞こえるのみ・・・。
気まずかったわ、ほんとに。
親の前の下ネタはちょっと照れるw

その後子供はどうするか、という話になった時・・・。

「子供出来ないってこと黙ってたんだから、私のこと騙したってことだよね。せめて中絶の時の相手の名前だけ書いて欲しい」と言い、またA父がAをぶっ飛ばした。

Aは「止めてよ!」と言ったが、俺が「当たり前だ。お前、自分の孫殺す話されてんだぞ?しかも自分が被害者みたいなこと言って」と言ったら黙って泣きはじめた。

Aからしたら俺はヤリ逃げ男だろうしね。
利用も出来なかったし骨折り損だ。

B妻が「どうせ浮気されるなら、もっとまともな人が良かった。自分の人生すら惨めに思えてきた・・・」と言ったのが重かったな。

結局誰かの名前を書かない事には中絶は出来ないが、それだけは拒否した。
書類上とは言え、子供を・・・ってのは俺にはムリ。
そこら辺は結局どうなったのかはわからないが、後でB妻に聞いた所によると中絶はしたらしい。
そしてB夫婦も離婚し、B妻はBとA、両方から慰謝料を取り、子供と2人で実家に戻った。
最後にB妻と電話した時「お互いこれから強く生きていきましょう」って約束して二人で泣いた。

今、俺は夫と死別したバリバリのキャリアウーマンと再婚して、我が子ではないが、一気に2児の父になり元妻にも「うちの子ですw」と写真送ったw
元妻も再婚して、こないだ丸々としてプクプクの蒸し立ての肉まん似wの赤ちゃんが生まれ、お互い幸せにやってる。

この事が無かったら、今こうやって吐き出すことも出来なかったと思う。

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