男の子の裸のお尻を叩いて指導する在宅講師の妻

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妻は在宅講師をしている。
自宅で小学生の子供相手に勉強を教えているのだが、これがなかなか大変らしい。
来るのは4~6年生の高学年の子たちだが、曜日によっては2、3年生を見かけることもある。
ほとんどが平日なので直接見かけることは少ないが、ある土曜日に、(おや?)と思わされる出来事があった。

昼下がり、うとうとしていたところに衣服の埃を払っているような音が聞こえた。
音を辿ってみると妻が6年生の男の子の体を折り曲げ、抱え込むようにしてお尻を叩いていた。
他の子たちは帰った後のようで、たぶん宿題でも忘れたのだろうとその場を離れたのだが、一向に音が止む気配がない。
10分ほど経って、さすがにやり過ぎではないかと止めに向かおうとしたところ、男の子は妻の教室から出てきた。
そしてはにかんだ笑顔で、「さようなら」とこちらに気付いて挨拶してきた。

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妻に理由を聞くと、やはり宿題を忘れて、その上、遅刻してきたということ。

「15分遅れたから、15分居残りでお尻を叩いたのよ」

妻は、さらりと言ってのけた。

(場所がお尻とはいえ、15分遅れただけで15分間も叩くのはどうなんだ?)

気になったので妻に言ってみた。

「ずっと叩いてるわけじゃないし、向こうもわかってやってるから」

「ふうん」とその場では納得したものの、「わかってやってる」という文言がどうにも引っかかった。

次の土曜日、同じ6年生の男の子がまた遅れてやって来た。

「今日で3回目だよね」

妻の声が聞こえる。

「あとで残りなさい」

他の子たちが帰った後、様子を見に行くと、やはり妻は先日と同じようにして男の子のお尻を叩いていた。
・・・と思ったのは妻の後ろ姿だけで、男の子は下に何も穿かされていなかった。
裸のお尻をめちゃくちゃに打たれているのだ。

(おいおい・・・これはさすがに・・・止めないと)

そう思った次の瞬間、男の子が全く痛がっていないことに気が付いた。
どころか恍惚の表情さえ浮かべているような・・・。

「そろそろ許してあげよっか?」

妻が言う。
男の子は答えず、ただ首を横に振った。

「じゃあ10分延長ね」

たいして大柄でもない男の子の子供らしいお尻はまっ赤だ。
遠目に見てそうなのだから痛いに違いないのに、何やら2人は楽しんでいるようだった。
合意の上での疑似プレイだったのだ。

「わかってやってる」とはそういう意味なのだろう。

信じられない気持ちでその場に10分間佇んでいると、お尻を叩く音が止んだのは、本当に10分が経った後だった。
なんとなく鉢合わせが気まずく思えたので、部屋で男の子が帰るのをやり過ごし、妻を見てみた。
隠してはいるが汗をかいている。
息も少し荒げているようだった。

「また叩いたの?」

「うん、ちょっとね」

それだけで、詳しくは言おうとしなかった。
やはり引け目はあるらしい。

「5、6年生はあれくらいしないとわかんないから」

たぶん妻は、“罰としてお尻を叩いている”という意味のことを言ったのだろうが、合意の上でと知った以上、私にはまったく違う意味に聞こえてしまった。

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