可愛い幼稚園の先生の白い三角地帯・前編

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春休み初日、僕は1人ぶらぶらと散歩をしていた。
まだ若干肌寒いが、冬の厳しい寒さはすでに和らぎ、穏やかな陽が地面一体を照らしている。
こうして暖かい日の当たる道を歩いていると、昨日の卒業式に感じた物悲しい思いも癒されていくようだ。
僕は、この春休みは1人静かに過ごそうと心に決めていた。
小学校卒業による大好きな友達たちとの別れ、そして4月からの新しい中学校生活。
寂しさや不安や期待など様々な思いが入り混じった奇妙な感情が、僕に1人になることを好ませたのだ。

ふと気づくと僕は昨日まで通っていた小学校の門の前に立っていた。
やはり何か思うところがあったのだろう。
知らず知らずのうちに6年間通い続けた懐かしい小学校の前までやって来てしまったのだ。
その門は休みだというのに大きく開かれていた。
もっとも今日から休みとなったのは6年生だった僕達だけで、在校生は今日が3学期の最終日だ。
懐かしさに学校の中に入ろうとも思ったが、僕はそうはしなかった。
昨日卒業したばかりなのに、もう小学校時代を懐かしく思っている自分が少し女々しい気がしたからだ。
心の中で学び舎に一礼をすると、僕はその場を離れることにした。

けれども、わずか1分ほど歩いただけで僕は再び足を止めてしまう。
僕が思わず足を止めた場所。
そこは、これまた懐かしい、かつて僕が通っていた幼稚園の前だった。

(うわぁ、懐かしいなぁ~)

僕は心からそう思った。
この幼稚園は小学校のすぐ隣にある。
当然、小学校時代は毎日目にしていた場所だ。
にも関わらず、小学校に通っていた時には少しも気に留めることもなかった。
こうして小学校を卒業してみて、初めてこの幼稚園を懐かしいと感じたのだ。

(誰もいない・・・ちょっと入ってみたいな)

小学校のグランドの10分の1ほどしかない幼稚園の小さなそれ。
そこには所狭しと象の形をした滑り台や、僕の身長くらいしかない小さなジャングルジムが据え付けられている。
金網の塀越しにそれらを見ているうちに、僕はだんだんとその中に入ってみたいという気持ちになっていった。

(門、開いてるかな?とりあえず行ってみるか)

幼稚園の入り口は、その小さなグランド沿いを歩いて行き、最初の曲がり角を右に曲がったところにある。
懐かしさに背中を押されるように僕は小走りで門に向かった。
そして事件はその時に起きた。
それは僕が、よく確認もせず曲がり角を飛び出した瞬間の出来事だった。

「キャー!どいてどいてぇ~!」

耳を突き破らんばかりの女性の悲鳴が不意に聞こえてきたのだ。

(な、何?・・・え?・・・!!!)

僕は、ほんの一瞬だけ見た。
勢いよく真っ直ぐに自分に向かってくる自転車の姿を。
しかし、あっと思った次の瞬間には目の前は真っ暗闇になっていた。

「・・・ょうぶ?・・・ねぇ、ボク。大丈夫?」

僕の耳に、何やら遠くの方から女性の声が聞こえてくる。
その声が僕の意識を徐々に引き戻していった。

「・・・ん?・・・え?」

意識を取り戻した僕は、自分が壁にもたれながら尻餅をついていることに気がついた。
一体、何が起きたのだろう。

「ボク?・・・ねぇ、ボク?・・・大丈夫?」

「・・・え?・・・あれ?・・・」

今度ははっきりと僕の耳に女性の声が聞こえた。
ふと目の前を見れば、しゃがみ込んだ僕の目の前に1台の自転車が停まっている。
声の主は、その自転車に跨がっていた。

「ボク・・・ボク!大丈夫なの?」

「え?・・・う、うん・・・だ、大丈夫・・・」

やっとのことでそう答えたものの、僕は何が大丈夫なのか自分でもよくわかっていなかった。

「大丈夫?あぁ~よっかったぁ・・・ごめんねぇ、ボク。私、ちょっと急いでて・・・。でもボクも悪いんだぞ、急に飛び出してくるんだもん」

「え?・・・あ、あぁ・・・」

ようやく僕にも事態が飲み込めてきた。
どうやら自分はあの自転車と衝突してしまったらしい。
それで道端に倒れ込んで気を失ってしまったのだ。
もっとも気を失ったとはいえ、それはほんの数分・・・いや、その女性がまだ自転車に乗っていることを考えれば数十秒のことだろう。

「だ、大丈夫・・・ちょ、ちょっとぶつかっただけだから・・・」

そう言って立ち上がろうとした僕の背中に激痛が走った。
思ったより強く背中を打ちつけていたらしい。
あまりの痛みに僕は思わず前のめりに倒れこみ、四つん這いの姿勢になった。

「だ、だ、大丈夫?ボク?」

また女性が驚きの声をあげた。
いかにも心配そうな弱々しい声だ。

「あ、だ、大丈夫だから・・・」

僕はなんとなくその女性に申し訳ないような気がしていた。
もともと注意もせず曲がり角を飛び出したのは自分だ。
自分が悪いにも関わらず、女性に心細い思いをさせるのが辛かったのだ。
幸い痛みも少しずつ和らいできた。
僕は少々の痛みを堪え、努めて明るく自転車の女性に微笑みかけようと顔を上げた。

「ほ、本当に、大丈夫だから・・・うあっ!」

そこに見えた光景に、僕は思わず小さな声を上げていた。
最初に断っておくが、僕はただ自転車に跨がった女性に元気な顔を見せようと顔を上げただけだ。
その女性の顔をしっかりと見て、明るく「大丈夫です」と伝えようと顔を上げただけなのだ。
誓ってそれ以外、僕には何の他意もない。

しかし意に反し、地面から徐々に上がっていく僕の視線は女性の顔にまで到達することはなかった。
四つん這いの姿勢のまま顔だけを上げた僕の視線は、ある一点で止まってしまったから。

(う、うわぁ!・・・し、し、白・・・ま、真っ白だ!)

僕の視線は、輝くばかりに白い魅惑的な逆三角形を捉えていた。

(パ、パ、パンティだ!・・・パ、パンティが見えてる!)

そう、僕の目を虜にしたものは自転車の女性のパンチラだったのだ。
その女性はカラフルな柄のスカートを穿いていた。
それも膝上10センチはあろうかというミニスカートだ。
そんないでたちにも関わらず、彼女は今、自転車に跨がったまま右足をペダルに乗せ、左足はしっかりと地面につけて静止している。
ただでさえ短いミニスカートはさらに上の方までたくし上げられ、しかも股間はあられもなく開かれている。
四つん這いの姿勢で彼女をほぼ真下から見上げている僕の目には、はっきりと無地の真っ白なパンティが映っていたのだ。

(す・・・すごい・・・ぼ、僕、見ちゃった・・・お、女の人の・・・女の人のパンティ見ちゃった!)

僕の胸が高鳴った。

僕はどちらかと言えば大人しい部類の少年だ。
小学校の友達が女の子にスカート捲りをした時など、ハラハラドキドキしながらそれを遠くの方から眺めていることが精一杯だった。
本当はその悪ガキ達に混ざって思いっきり女の子のスカートを捲ってみたいと思いつつも実行できずにいるような内気な少年だった。
しかし僕はこの時期の少年特有の“性に対する興味”は人一倍強く持っていた。
とはいえ、それは“性に対する知識”を持っていることとは必ずしも一致していなかったが・・・。

そんな性に対する興味を持った少年の目の前にパンティが・・・しかも小学校の女の子のそれなどではなく、大人の女性のパンティが目の前にある。
いつも見たいと思っていた大人の女のパンチラが実際に目の前にあるのだ。
僕が我を忘れ、その白いパンティに見入ってしまったのは当然のことなのかもしれない。

(パ、パンティ・・・パンティだ・・・白いパンティだ・・・)

ただひたすら僕は白い魅惑的な布切れを見つめている。
いや、それだけではない。
露わになった太腿も僕の目を虜にしている一つだ。
小学生のほっそりとした骨ばった太腿ではない。
ムッチリとした肉感のある柔らかそうな太腿。
思わず触り、撫で回したくなるような2本の太腿に僕の視線は行き来する。

(うわぁ・・・小学生のとは全然違う・・・な、なんて・・・なんて柔らかそうなんだ・・・)

ひとしきり太腿を見回すと、またしても視線は開かれた股間の中央に吸い寄せられていく。
眩いばかりの2本の太腿の中央に、その太腿に食い込むように纏わりつき、一際輝く白いパンティ。
あまりの刺激的な光景に、僕はクラクラと眩暈を覚えた。

(はぁ、はぁ・・・あぁ・・・パンティ・・・女の人のパンティだぁ・・・すごい、すごいよぉ・・・僕、ついに見ちゃったよぉ・・・)

僕の股間がズキズキと疼く。
実は僕のペニスは先ほどからすっかり勃起してしまっている。
それは幼いながらもズボンの中でめいっぱい膨らみ、窮屈になり痛みを感じるほどだ・・・普通ならば。
けれどこの時の僕は、それすら感じていなかった。
自分の股間の痛みすら気づかない。
それほど僕は、自転車の女性のパンチラにすっかり悩殺されてしまっていたのだ。

<続く>

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