新卒の女教師に恋をして・中編

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そんな出来事があって以降も、オレは態度を変えているつもりはなかった。
でもクラスの女子は敏感だ。

「Mさあ、最近、良美先生の前だと、可愛くなってない?」と言われた。

「知らねえよ」

ぶっきらぼうに否定はしたけど、二人だけの親密な時間を過ごした記憶が、オレの心に生温く残っているのは事実だった。
良美先生も、階段などですれ違うたびに、「元気でやってる?」とか挨拶してくる。

「あんまり」と答えるオレ。

「元気じゃん」と肩を叩かれる。

先生が重い資料を運んだり本の整理したりするのも手伝ったことがあった。

やがて文化祭の準備が始まる。
ある日の放課後、オレは軽音のステージの準備のため体育館地下の倉庫に一人で入っていた。
本当はバンドの仲間と二人で行くはずだったんだけど、口喧嘩して相棒は先に帰ってしまった。
前の使用者の仕舞い方がひどく、めちゃくちゃに絡まった電源用のケーブルを直していると良美先生が倉庫に入ってきた。
見回りしていたら、地下倉庫の灯りが漏れているのに気づいたんだという。

「文化祭の準備ぃ?一人でやってるの?」

良美先生が、のんびりと聞く。

「あ・・・。そうです」

オレは、ちらっと振り向いただけで、ケーブルと格闘し続けた。
その姿は結構ションボリしていたみたいだ。
後ろに近づいてきた良美先生が、ふわりとしゃがみ込み、オレの両腕を掴んだ。
先生に背中を包みこまれた感じだった。
肩に一瞬当たった柔らかい感触は、バストの先端に間違いなかった。
耳元で先生が囁く。

「今も悩んでるの?」

息がかかった。
先生の髪の毛がオレの首に触れた。
心臓がドクンと鳴った。
動揺を悟られたくなかったオレは、「先生、重いよ」と肩を揺すった。

「先生も手伝ってあげる」

そう言うと良美先生はケーブルの束を挟んで向かい側に座った。
スカートの裾を両脚の間に挟むとき、タイツ(厚手のパンストかも)を穿いた太ももが奥の方まで目に入った。

「一人で出来ますよ」

「だって副顧問だから」

二人でケーブルの絡みをほどく。
指先がしょっちゅう触れるけど、オレは気にしない素振りをする。
良美先生が不意に、「Mの指って、長くてきれいだね」と言った。

「楽器やってるからかな」

「そういう指の人って、女を騙すのが上手なんだよね」

「なんだかな」

良美先生は、オレの指を見ながら他の誰かを思い出している感じだった。

「Mも悪いことしてんじゃない?」

「まさか」

経験の乏しいオレには深読みはできなかった。
というか深読みするのが恐かった。

「だけど指先はタコだらけですよ」

オレは照れ隠しにギターの弦で硬くなった指を見せた。

「ほんと、すごぉい」

先生は無邪気にオレの指先を摘んで撫でる。

「硬いねえ」というその仕草に、オレの頭の中では妄想が爆発。
自分語りするのもなんだけど、その時のオレはほとんど童貞。
高2の秋に、とにかく経験だけはしたくて、好奇心のある女友だちとそういう事はした。
だけど、マジで女の子と付き合ったことがなかった。
女なんか興味ないというポーズをとっていたからしょうがないが、些細なことでドキドキしてしまう。
そうしていたらそこへ顧問のKがやってきた。

「M、何やってんだ。こんな時間に」

いきなりの怒り口調。

「文化祭の準備です」

「そんなの明日でいいだろ・・・。さっさと帰れ」

帰れったって、どの部もまだ活動している時間帯だった。

「K先生、私が見てますから」

良美先生が助け舟を出してくれたけど、Kの耳には入らない。
オレはバカバカしくなったから帰ることにした。

実はその頃からK先生に睨まれるようになっていた。
態度が悪いという理由(ほとんど因縁)で、渡り廊下のところで説教されたりする。
こいつ、良美先生に惚れているって、マジだな。
それでオレと良美先生の仲をなんか勝手に勘違いしている。
くだらねえと思ったオレは、良美先生とも再び距離を置くことにした。

このあとは、ちと純愛路線になってしまったので、ざっと説明します。
ぎこちないまま2ヶ月くらい過ぎて、冬休み間際に良美先生に国語の準備室で泣かれる。
その時、K先生には本当にストーカーまがいのことをされていたことを知る。
あと、オレが冗談交じりに先生を批判するようなこと言ってたのも堪えたらしい。
気が動転したオレは先生に、「好きだ」と言ってしまう。
言ってから足がガクガク。
マジ好きだったかも、と思い始める。
女友だちから、先生は教師になってからシビアな失恋をしたことがあるらしいと聞く。
卒業を近づくと、そうした一連のことが何もなかったように、ほんわかした関係になる。
そして、「卒業したら、どこかに行こう」と冗談まじりに約束したが、特に日時など決めないまま卒業。
オレは専門学校に行くことになる。

すると数日後、先生から、「進路決まっておめでとう」の電話が掛かってきてびっくり。
それで3月の終わりに食事に行って、一日置いて、もう一度デートすることになった。

その日は昼過ぎから、良美先生の白い小型車に乗ってドライブした。
まるで悪いことでもしてるように少し離れた駅で待ち合わせ。
山の方へドライブ。
ダム湖とか見たりした。
早めの夕飯を食った後、先生が「とっておきの場所がある」と言う。
夜景が見える駐車場まで連れて行ってくれた。
デートスポットには最高の場所だが、まだ夜になると寒い季節だから他の車の影は見えない。
先生は外に出ると、車のドアに寄りかかって空を見上げた。

「星もきれいだよ」

ニットのセーターなので胸のラインが目立つ。
オレもその隣に並んだ。
頭の中では色んなバンドの激しい曲が流れている。
下半身は半勃起。

「まだ寒いね・・・」

良美先生は胸の前で腕を組み、ぶるっと震えた。
コートは車のシートに置いたままだ。
オレは自分が着ていたアーミージャケットを羽織らす。
そのまま互いの体温が感じるくらいに、近くに寄り添った。

「先生、この後どうしようか。・・・明日、早いの?」
「明日も休みだけど・・・。Mはどうしたい?」

「行きたい所はないな・・・。だけど、まだ帰りたくない」
「じゃあ、どうしようか」

先生は下を向き、ジャケットから出ている紐を弄った。
その仕草が、年下かと思うほど可愛く見えた。
オレの体にがるるっと武者震いが走った。

その瞬間、「オレ、こういうことしたい」と良美先生を勢いよく抱き寄せると、唇に唇をぶつけるようにキスをした。

唇を合わせると先生の口がわずかに開いた。
舌を挿し入れると相手の舌も絡んできた。
こんな簡単にディープキスになんて思いもよらなかった。
先生の唾液は、ちょっと大人の味わいがした。

そのまま先生の脚の間に手を入れる。
スカートの裾をたくし上げていくと先生が両脚を緩めた。
股間の膨らみに手を置く。
先生が、「ん・・・」と身を固くした。
タイツとショーツが重なって、少しごわごわした布地を揉む。
良美先生は、唇を離すと、オレの首を抱き締めた。
耳元に「はあぁっ」と熱い吐息がかかる。
オレは彼女の髪をかき分け、耳を口に含んだり、頬にキスしたりする。
タイツを穿いたままの先生の両脚は根元まで剥き出しになっている。

「・・・」

先生が何か囁いたけど、よく聞き取れない。
オレは構わずタイツの中に指を入れかけた。
すると「ここじゃだめよ」と先生の口調が強くなり、オレの手首を掴む。
その時は、「オレ・・・、もっと先生と仲良くなりたい」と情けないほど回りくどいことしか言えない。
でも、「だから。別の場所で・・・」と先生の瞳は潤んで答えてくれて、オレは素直に頷いた。

それから良美先生は無言で車を走らせた。
期待と不安が入りまじって、車内のテンションは異常に高くなっている。
とても悪戯できるような雰囲気じゃなかった。

やがて素っ気ない外見のラブホテルに入った。
先生は慣れてるらしく、部屋選びから前払いまでさっさと済ませる。
エレベータの中で先生がオレの手を握ってきた。
それだけでだいぶ緊張がほぐれた。

部屋もビジネスホテルに近い簡素な内装だった。
コートを脱いでハンガーにかけている先生の後ろから抱きついた。
オレの体の中では欲情が爆発しかけていた。
硬くなりきった股間を腰に押しつけて、胸を揉んだ。
先生は何も言わず、ただ荒い息をしている。
先生の髪に顔を埋めて、オレは囁いた。

「あの日、電車の中でも、こうしたかった」

「ふふ」

良美先生は少し笑った。

「気づいてたよ」

「あ。やっぱり」

オレは照れ隠しに胸を揉む力を強めた。
右手は腹を滑り下り、スカートの上から股間を撫でた。

「あんっ」

先生が腰を引いた。

「それじゃあ先生は、どんなこと考えていた?」

「こいつが獣にならなきゃいいなあって、心配してた」

からかい気味の言葉にオレはやや逆上した。

(ちくしょう、じゃあ今、獣になってやる)

先生の体を抱え上げると、投げ出すようにベッドに押し倒した。
そして先生の服を乱暴に剥ぎ取った。
服が脱がされるたびに先生はベッドの上で右に左に転げ回る。

「ちょっと、やめて」と言う口調が妙に明るい。

パンストの感触が気持ち悪かったので脱がし始めると、先生も脚をあげて協力する。
オレもパンツ一枚になって、先生の上に馬乗りになった。
ブラジャーとパンティは薄い水色。
濃いブルーの刺繍があったが、そこでオレはフリーズしてしまった。
思ったより大きい胸やくびれた腰にノックアウトされ、しばらく呆然と眺めた。

「先生・・・、きれいだ」

かすれた声で、そう言った。
本心だった。
先生はニッコリし、オレに向かって両手を差し伸べた。

「おいで」

オレはガキのように先生の腕に抱かれた。
胸の谷間に顔を埋め、両乳に頬ずりした。
甘い体臭を思いっきり鼻に吸い込んだ。
先生がオレの頭や背中を撫でながら、小さな声で、「・・・お風呂」と言った。
だけど今さら中断なんてできない。
オレは先生の提案を拒否した。
背中に手を回し、ブラジャーのホックを探った。
奇跡的に簡単に外せた。

お椀形というのか、きれいな半球をふたつ並べたようなオッパイだった。
乳輪や乳首は小さめで、色はやや濃い。
健康的な感じだった。
欲望のまま乳を強く揉んだら、先生が少し辛そうな顔をする。
オレは、はっとして力を弱める。
慌ててビデオや読み物で得た知識を頭の中で総動員。
余裕があったわけじゃない。
先生の気持ちが冷めるのを恐れただけだった。
両方の乳房を下から包むように握った。
もう一度、生乳に頬ずりしてから、乳首を口に含む。

「・・・アッ」

切ない声を出すと、先生は諦めたように体の力を抜いた。

<続く>

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