妻が同僚に寝取られる一部始終を覗き見した・前編

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リアルな話をさせていただきますと、寝取られる現場に直面しながら、寝取った相手を殴れないのはヘタレだとか復讐しろという話をよく耳にしますが、そういう現場を目の当たりにしたら普通はできませんよ。
固まります。
私の経験で申し上げれば、まず例えば彼女が過ちを犯しそうになっていたとして、相手に体を触らせるに留まるのか、それとも最後までやってしまうのか、それを確認しないと行動には移せないです。

私の場合は、妻が自宅で同僚と過ちを犯す現場を目の当たりにしたわけですが、事のなりゆきを確認していて、あの時いったいどの時点でストップをかけるべきだったのか、思い返しても、未だにその答えを見出だせずにいます。

仮に挿入に至る以前に、「お前らふざけるな!」と現場に立ち入ったとして、その後、私は妻に対してずっと、(あの時ストップをかけなかったら妻は挿入を許していたはず)と悶々とし続けたでしょうし、結局のところ最後までするのかしないのかというのは、その後の私と妻の関係の間で大きな意味を持ってくるわけですから、止めずに見届けたことに関しては良かったんだと今でも思っています。

ただ、寝取られに異様に興奮するという方々がここにも大勢いらっしゃるようですが、体験してみて初めて分かりましたが、私自身もあれほど性的に興奮を覚えたことはありませんでした。
体が震えてガクガクするほどにショックを受けているのに、私のペニスは今までにないくらいに脈打っていて、今にも射精してしまいそうなほどでした。
その時は何でこんな時に勃起するのか、自分の体に起こっていることに関わらず意味が分からず、よく人間は極度の苦痛を味わうと脳内モルヒネが分泌されて緩和されるとかそういう話を聞いたことがあったので、もしかしたらそういう事なのかなと思っていました。

でも、そうではない事はすぐわかりましたけど。
事件が起きた後、出社して仕事をしている最中もずっと勃起したままなのです。
私は精力的に強い方ではなく、風俗はもちろん学生時代からマスターベーションすらほとんどしたことがありません。
なのに、なんと私は会社のトイレで3度も自慰行為を余儀なくされる始末で、あれには本当に参りました。
まるで麻薬の禁断症状みたいに下腹から太腿の辺りがガクガク震えてくるんですよ。
元々変態の素養があったのか、ああいう事を目の当たりにして脳の一部が壊れてしまったのか、それとも皆さんもそうなのか、どうなんですかね。

覚えているのは、気づいたら私は寝かされていて、でも何で自分が寝ているのか出勤してからの記憶がおぼつかない状態で、ただ天井がぐるぐる回っていたので自分が泥酔状態にあるという事だけは分かりました。
隣を見ると小3になる息子が寝ているので、(ああ、自宅なんだな)と、そこで初めて分かるくらい。

とにかく記憶を手繰ろうとすると酷い頭痛するので諦めて眠ろうとしたら、隣の居間から妻の声が聞こえてきたので、(おや、誰かいるのかな?)と思って、吐きそうになりながらも身を起こして息子を起こさぬよう気を遣いながら若干開いている襖の隙間から覗いてみたのです。
するとテーブルの向こう側に妻が座っていまして、私に背を向ける形で男が座っています。

私の同僚の『S』でした。

そこで初めて断片的に記憶が戻ってきまして、新宿でSと飲んだということだけはなんとなく思い出されてきました。
しかし、それでどうしてSが私の家で妻と話しているのかは皆目見当もつきません。
ただテーブルの上にウィスキーや日本酒の瓶があるところを見ると、どうやら妻を交えて飲み直そうという事になったのかなと。
それで私が潰れてしまったのかなという想像はつきました。

妻も酔っているのか敬語も使わず親しげにSと話していて、少しばかり嫉妬しそうになりながらも、とにかくしたたかに酔っていましたので、とりあえずそのまま横になって目を瞑りました。
人間、意識が朦朧とするほど酔っていても聴覚だけは逆に研ぎ澄まされていくようで、隣室から聞こえてくる話し声だけはむしろハッキリ聞き取れたのを今でも覚えています。
最初に聞き取れたのは、「見合い」という妻の言葉でした。

「やっぱりな。T山(私)が奥さんみたいな美人を口説けるわけないと思った」

Sの言葉で、どうやら私と妻の馴れ初めの話をしているのだなと思いました。

「言っちゃおう」という妻の声に、「うそうそうそ」というSの慌てた声。

私とSは同期の入社ですが、部下でもあります。
妻が「言っちゃおう」と言ったのは、私がSの人事権を掌握しているということを知っていたからだと思われますが、Sが慌てたのは私が彼の土日のアルバイト、つまりはスポーツジムのインストラクターをして小銭を稼いでいることに目を瞑っているからに他なりません。

「でもなんで急に見合いしようと思ったの?奥さんモテそうなのに」

Sの声に思わず私は身を起こしてしまいました。
見合いをした時から彼女がなぜ私なんかと見合いをする気になったのか、本当のところは教えてもらっておらず、また私もそういう事を聞くのは野暮だと思い、聞くのをはばかっていたのです。

「女には賞味期限があるから」というようなことを妻が言ったと思うのですが、その辺のやりとりは正直あまりハッキリと覚えていません。

Sが、「男だってそれは同じだ」というようなことを言っていたと思うのですが、酔いもあって記憶を順序立てて思い出せないのです。

ただ、はっきり覚えているのは、「前の彼氏、遊び人だったんでしょ」というSの言葉です。
はっとした妻の表情が襖の隙間から確認できました。

「あ、図星だ」というSの勝ち誇ったような声。

(図星なんだ・・・)

私も妻の表情を見てそう思いました。

「ち、違うわよ」という妻の声を遮るように、「あ、もしかしてT山知らないの?」というSの声。

妻がふ~と深いため息をついて黙ってしまうと、「ま、これでさっきの話はチャラね」とS。
その話はお流れになると思われました。
妻はウィスキーのグラスを蛍光灯に透かすように眺めながら・・・。

「遊び人は一緒にいると楽しいのよねぇ。ただ、楽しいだけじゃご飯食べられないのよ」

誰に促されたわけでもなく自ら話しだした妻の眼差しはトロンとしていて相当酔っていることが確認できました。

「何やってる人だったの?」というSの声。

そういう事を不躾に聞いても許されてしまうところが、同期で私以外で唯一生き残った所以なのでしょう。
私は部下ながら彼のそういったところに少なからず嫉妬の念を持っていました。

「ぷーたろー。まぁ遊び人というか夢追い人って感じかなぁ」

妻が自分の過去についてあれほどべらべら喋ったのはやはり酔いがあったのでしょう。
そうでなければ夫にすら話したことのない自らの過去をカミングアウトするわけがありません。
そのとき初めて、妻の酔いにつけ込み、過去を聞き出そうとするSに対して苛立ちを覚えました。
告白すれば、それとは逆の作用として異様に自分の心音が強く高鳴りだしたのを思い出します。

「夢追って許される年ってあるよね」というSの言葉に、「そう!そう!そう!それなのよ!」と、我が意を得たりというような妻の声。

「男は25歳過ぎて夢追ってたら一気にニート扱いだからな。女には『家事手伝い』って便利な言葉があるけど」

そう言ったSの言葉は私には意外でした。
彼がそのような感慨自体を持つことが意外でしたので。

「で、夢って、何追ってたの?」

「色々よ。DJ、ダンサー、ミュージシャン・・・、アーティストになるとか言って絵を描いてたこともあったな、ヘッタクソなの」

懐かしげにそう言う彼女はとても幸せそうで、それがやけに不愉快に思えたのを覚えています。

(私と一緒になったのは飯を食う為なのか?)

そう思えてしまった私は心が狭い男なのでしょうか。

「奥さんも何か目指してたの?」

「ううん、彼の夢に乗っかるだけで楽しかったから。ああ、でもダンスとかはやったなぁ」

「うそ!ダンスって何やってたの?うちのジムでインストラクターやんない?」

「そんな本格的にじゃないわよぉ」

「何ダンス?」

矢継ぎ早に質問を浴びせるSに対する私の気持ちをどう言葉にすればいいのでしょうか。
ぶん殴ってやりたいほど憎らしい気持ちと、猛烈に聞き出して欲しいような、妻を汚して欲しいような、そんな気持ちが共存していました。
とにかく私は気分が高揚しすぎて頭痛が最高潮に達すると同時に猛烈な吐き気に襲われました。
トイレに駆け込もうとも思ったのですが、覗いていたという負い目もあって気後れてしまい、口を押さえて部屋の隅のゴミ箱へ這って行きました。
私はそこで必死に音を押し殺すように吐きました。
咳き込みそうになるのを必死に抑えながら吐きました。
しかし胃液しか出ませんでした。
もしかしたら寝かしつけられる前に吐いていたのかもしれません。
胃液を出し尽くしても、内容物を吐き出そうと何度も胃袋が収縮します。
落ち着くまでしばらく時間がかかりました。
あそこまで悪酔いしたのは学生時代以来かもしれません。

呼吸を整えていると、突然Sの大きな声が聞こえてきました。
と同時に妻の、「シー!」という声が。
私は懲りずに再び襖の隙間に這いずって行きました。

(なんてバカなことを)と、自分でも思うのですが、そうせずにはいられませんでした。

Sの表情は背中しか確認できませんでしたが、妻はなぜだか不貞腐れているような照れたような表情をしていて、何かぼそぼそと意味不明なことを言っていました。
それに対してSは時折過剰に体を揺らしながら驚きの声をあげていたのを思い出します。
聞き取れたのは、ジャマイカがどうとかこうとか・・・。
しかし私には話の流れがさっぱり掴むことができません。

妻は自分の過去をカミングアウトした諦めもあってか、余計に砕けた口調になり、私には話せないような前彼との逸話をべらべらと喋りだしました。
夢追い人との付き合いはいかに楽しかったかを話しだし、Sは私が覗いているとも知らずに、「でも生活の為に乗り換えたんだ?」とか言って、思わず苦笑いしたのを思い出します。
あまつさえ妻は、「だってローン生活なしで4LDKだよ、凄くない?」とか言い出す始末で、私は明日になったら、「酔い潰れてもちゃんと聞こえてましたよ」と言ってとっちめてやろうと思いました。
しかし結末はそんなそんな甘いもんじゃありませんでした。

しばらくしてようやく妻が、「さ、そろそろ寝ないと」と言ってお開きになり、覗き魔である私もようやく役目を終えることができると思われました。
Sは妻に促されてシャワーを浴びに風呂場に行ったようです。
妻はしばらく椅子に座りグラスに残ったウィスキーをチビチビやってはニタニタ笑ったりして、酒にだらしない妻の一面を垣間見れます。
ようやく重い腰をあげるとキッチンに向かい、妻の姿が私の視界から消えました。
ジャーという水の流れる音がして、どうやら洗い物を始めたらしいということが分かりました。
しばらくすると濡れた髪をバスタオルで拭きながらSが戻ってきました。
洗い物をしてる妻に向かって、「奥さん、すいませーん」と言いつつ、テーブルに残った摘みの乗った皿などをキッチンに手際よく片付けはじめました。
Sもその程度の礼儀はわきまえているのだなと思いつつ、すっかり無風状態になった居間を覗き見ることをはやめませんでした。

しかし、無風になると急に睡魔が襲ってきて、私は身を起こすのをやめて寝そべりながら視線だけを襖に向けて覗き続けていたのです。
自分にこのような性癖があるとは思いもよりませんでしたが、バカだと思いつつもそうせずにはいられませんでした。

「奥さーん、このウィスキーどうします?」

Sがキッチンに向かって言うと、「そんなちょっとの残しておいたってしょうがないから飲んじゃってよ」という声が聞こえてきます。

「えー?こんなん一気に全部飲めないよ」

「飲めるでしょそんくらい、頑張んなさいよ」

やはり妻はどこか酔っているような口調です。
Sは、「無理、んじゃ奥さんと半分ね」と言うとボトルに入ったウィスキーを半分に分け、その一つのグラスをキッチン運んでいったようでした。

(もうそれ以上飲ますな、さっさと寝ろ)

片方の脳でそう思いつつも、微弱ではあってもやや風の吹き始めた雰囲気に反射的に身を起こしてしまう自分自身に困惑しつつも、やはりそうせずにはいられなかったのです。

もちろんこの時点では、あのような過ちが起こるとは思いもよりませんでしたし、S自体も妻をなんとかしてやろうというようなことは思ってなかったのに違いありません。
ほんの一瞬のボタンの掛け違いで事態は急変するのだということを、私はこの時に思い知らされたのです。
しかし、もしかするとこの時、私が覗きをやめられなかったのは、あのような事態を予見していたのかもとも思います。
あり得ないのだけど、そこはかとなく流れる不穏な空気とでもいうのでしょうか。
それは言葉では言い表せないものではありますが、今思い返すと、そのような空気が流れていたように思うのです。

Sは妻にグラスを手渡すと元いた椅子に戻ってきて自分のグラスに手をつけてるようです。
とにかく私の側からはSの背中しか確認することができないので見えてたわけではないのですが。

「うわ、一気はきついな・・・」

Sの声がして、寝る前に一気に飲み干すつもりなんだなと思った記憶があります。
しばらくするとキッチンの水の流れる音がやみ、妻が戻って来て、ややふらついた足取りでSの前に立ちました。
妻の意図が分からず漠然と見入る私と同じ心境だったのか、「どうしたの?奥さん」とSの素っ頓狂な声がします。

「あ、ごめん間違えた。やばい・・・私、本当に酔ってるわ」

「え?」

再びSの素っ頓狂な声。

「席、間違えましたぁ、アハハハ~」

妻のおどけた声。
私は本当に吹き出しそうになって思わず口を押さえました。
すぐ後に、笑ってられない事件が起こるとも知らずに、呑気に吹き出しそうになってしまいました。
今思えば、私の存在の方がよっぽど笑えます・・・。

<続く>

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