思い出の白い紐・第1話

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俺はみんなから『Y』って呼ばれてる。
高校2年のクラス替えでM美と同じクラスになったんだ。

M美は雑誌のグラビアに何度か水着で掲載されたことがあって、うちの学校ではちょっとした有名人。
もちろんめちゃくちゃ可愛いよ、学校のやつらはみんな雑誌見ながら抜いてたもんな。
もちろん俺も毎晩のように抜いてた。
ちっちゃい紐ビキニや、かなりきわどいハイレグ水着が俺のお気に入りで、そのページは擦り切れそうになってたよ。
でも一年の時は別のクラスだったし、俺はサッカー部でなんだかんだ忙しかったから、M美と知り合うキッカケなんか無かったし、廊下ですれ違ってドキドキしてるだけだった。
当時も今もそうなんだけど、気に入った女の子には声かけづらいんだよね。

そんなこんなで1学期はあっという間に過ぎ、夏休みも何もないまま、ただただ部活に追われる日々。
おまけに夏休みの終わりには、足の指の骨にヒビ入っちゃって、練習も出来ないまま見学続き。

2学期が始まると3年は部活を引退しちまうので俺ら2年の天下になる。
もちろん見学なんぞやってられないから、部室でさぼってタバコふかしてた。
でもその日は部室の見回りがあるとの情報を得て、とりあえず教室でさぼることに・・・。
放課後の教室は誰も居ないだろうと思ってたら、なんとM美が一人ポツンと座ってた。

「あれ?Y君練習さぼってるの?あ、怪我してるんだよね」

ニコニコ笑いながら声を掛けて来たのはM美だった。

「ああ、まぁね」

ぶっきらぼうだなと思いながら俺が答える。

「今日はね、S子の家に遊びに行くからS子の部活終わるの待ってるの。一人で暇してたからよかった」と相変わらずニコニコしている。

同じクラスになってから、たまに「おはよう」とかって声はかけられたことあるけど、まともに話すのは初めてだったから、妙に俺は固くなってるのにM美はなんで平気なんだろう?とかまじで考えちまった。
その後も俺は「ああ」とか「まぁ」とかしか返事出来ずにいたのに、M美はなんだか色々喋ってくる。
真近で見るM美のかわいさに改めて感心させられた。

「ねぇ、Y君ってあたしの写真みたことある?」

急に思い詰めたような表情で尋ねられた。

俺「ああ、まぁ・・・」

M美「ねぇどう思った?」

俺「いや、いいと思ったよ・・・」

精一杯の返事だ。

「ホント?」

M美は急に明るい表情に変わり、続けざまに「どの写真がよかった?」と質問をぶつけてくる。

「・・・白いビキニのやつかなぁ?」と出来るだけ素っ気なく答えた。

「ええ~!あれ一番恥ずかしかったんだよ~。だってメチャクチャ小さくてさ、もう恥ずかしくて恥ずかしくてって感じだったんだからぁ」

M美はそう言いながら立ち上がり、スカートの前で指で三角形を作り「こんなやつでしょ?」と照れ笑いを浮かべている。
こっちの気なんかお構いなしに「横が紐だったから、解けそうですっごい不安だったぁ」とかスレスレの発言が続く。
毎晩お世話になっているグラビアのM美と、現実のM美がシンクロしてチンポが硬くなり始めていた。

「ヘヘ、でもY君がいいって言ってくれるならまた着ちゃおうかなぁ、あの水着、撮影のあと貰ったんだ!」

既にチンポは全開で、立ち上がることはおろか、脚を組み直すことさえ不可能な状態になっていた。

初めてM美と会話してなんとなく盛り上がって来た時に、お邪魔虫S子が部活を終え、教室に入って来た。
M美は何事もなかったように、「またね~」と言ってS子と教室を後にする。
俺はチキショーと思いながらも正直ホッとした。
チンポが勃起し過ぎてうずくまりたい程痛かったからだ・・・。

帰宅後、M美のグラビアをまじまじと見つめてみた。
何度も何度もオカズにした俺にとっては愛着のあるページだ。
先程のM美との会話を思い出し・・・。

(そうか恥ずかしかったんだなぁ、そりゃそうだよなぁこんな小さな水着だもんなぁ・・・この横の紐がほどけそうだったのかぁ・・・)

当然のように1発抜いてすっきりする。
いつもと違い、なんとも感慨深いものがある。
と同時に、(放課後の教室で本当にM美と二人っきりで過ごしたのだろうか?)と信じられない思いがしてきた。

翌朝、いつも通り遅刻ギリギリで教室に飛び込む。
視線が知らず知らずにM美を探していた。
目に飛び込んだM美はいつもとなんの変わりもない。
昨日のことがあって飛躍的な進展を期待した俺の頭は本当におめでたいようだ。
結局いつもとなんの代わり映えのない1日を過ごし、当たり前のように部活に顔を出し、当たり前のように部室でさぼることにした。
部室に向かう途中、昨日のことを思い出し、ふと教室に立ち寄ってみた。
当たり前のようにガラーンとした無人の教室はやけに寂しい。

(昨日みたいなことはもう2度とねぇんだよ!)

自分にそう言い聞かせ、やっぱ部室に戻ろうと振り返るとM美が立っていた。

「あたし、いい勘してるんだ。なんとなくY君が教室に来てくれるんじゃないかと思って、駅から戻ってきちゃった。えへ」

そう微笑むM美は、飛びかかりたい衝動に駆られるほど可愛いらしかった。
俺は気の利いた言葉のひとつも捜せずに、結局口をついて出たのが「ああ」だった。
それでも昨日よりはまともに話せるようになり、とりとめのない、それでいて飽きのこない会話が続く。
時間はあっという間に過ぎ、気がつけば傾いた太陽の光が廊下側の壁にまで達していた。

「駅まで一緒に帰ろう」と言い出したのはM美だった。

まだ夏服のM美と並んで歩くと、胸のふくらみやミニスカートから伸びるスラッとした脚、ボリュームのあるふっくらとしたお尻についつい目が吸い寄せられる。
自制しろと自分自身に言い聞かせている時だった。

「昨日ね、Y君がいいって言ってくれた水着あるでしょ?あれ着てみたんだ」と俺の顔を覗き込む。

俺はドギマギしながら「ああ」と答える。

「自分で見てもなんかエッチィかったよ。M美の身体ってなんかやらしいよね、自分でそう思った。それにあの水着ってすんごい小さいでしょ?M美はヘアが薄いから大丈夫だけど、普通の子は現場で剃るんだってスタイリストさんが言ってたよ」

またまた俺の顔を覗き込むM美。

「ああ」

そう答えたものの、M美の『ヘアが薄い』という言葉が頭の中を駆け巡り、俺の中の男が一杯いっぱいになっている。
勃起を隠すため、鞄の位置が妙に不自然になってしまった。

「Y君、M美の水着姿みたい?あは、雑誌で見て見飽きちゃってるよね」

イタズラっ娘の笑顔を俺に向けた。
これに関しては、からかわれてるだけってのがすぐに分かったし、そんなことはありえないことだったから冷静に返事が出来た。

「いや、見たいよ。でも夏も終わりかけだし、怪我が治れば部活が忙しくなるし、来年の夏休みに期待するよ」

「来年の夏休みかぁ・・・」

M美はほんの一瞬、悲し気な表情をみせたが、すぐに「ハハハ、そうかそうかY!M美様の水着姿を機会があったら見せてやろう、ありがたく思えよ」とふざけながら俺の肩を叩いた時には駅についてしまった。

「明日の放課後も教室で待ってていい?」

別れ際にそう聞かれ、迷わず「ああ」と顔がほころびそうになりながら答えた。
さらにM美は俯きながら、「明日、M美の家、誰も居ないんだ・・・」と独り言のようにぽつりと呟くと、反対側のホームに走り去ってしまった。

帰宅したものの、駅でM美と別れてから俺の頭はパニクっていた。
もともと無い頭を必死で働かせようとするのだが、何一つ答えが出ない。
普段M美は自分のことを『あたし』と言うのに、今日は会話の途中から『M美』と名前で自称していたこと。

『教室で待ってていい?』

つまり俺をM美が待ってるということなのか?
どうしても信じられない。

『家に誰も居ない』

家に誰も居ないのは勝手だが、何故俺に言うのか・・・?
まさかね、そりゃねぇよなと、よからぬ妄想を必死で拭い去る。
俺のおめでたい頭は堂々回りを繰り返し、眠りについたのは夜中3時を回っていた。

もちろん“いつものページ”に3回お世話になったのは言うまでもない・・・。

翌日の学校はいつもと変わらぬ日常があった。

M美は女友達と一緒にいつものようにはしゃいでいる。
俺一人だけ、心ここにあらずだった。

放課後のグラウンドで上半身の筋トレを終えると、念のため仲間に「今日は医者に行く」と嘘をつきグラウンドを後にした。
教室に向かう途中、閃いた!

(そうか、これはドッキリカメラなんだ。秋の文化祭にでも出品するつもりなんだ・・・。教室に入るとクラス中の女子が大笑いで俺を迎えるってわけだ)

こうなると俺の頭は回転する。
どのような状況でどのように切り返すか、あらゆるシミュレーションを試みる。
すっかり準備が整い、教室のドアを静かに開けた。

静まり返った教室の片隅にM美が一人佇んでいた。
俺は状況が呑み込めずに心の中であたふたしていると、M美が唐突に口を開く。

「あのね、昨日ケーキ買ったの、あとね、紅茶も買ったの。M美の家に来る?」

「あ、ああ」

俺は全く状況が呑み込めないまま、とりあえず部室に着替えに戻り、校門で待ち合わせをすることにした。

校門からちょっと離れた場所にM美はいた。
俺が近寄るとニコっと笑い駅に向かって歩き出す。

駅までの道すがら、電車の中で聞いた話をまとめるとこうだ。
M美のお父さんは1年前から海外へ単身赴任しているため、お母さんは習い事をしたり、趣味の映画鑑賞や舞台鑑賞に明け暮れる日々。
兄は地方の大学に進学し、夏休みの帰省が終わり大学へ戻った。
M美は自分の部屋で男の子と一緒にケーキを食べることと、男の子が乗る自転車の後ろに乗るのが夢であり、今日はその夢が二つとも叶うと喜んでいた。

俺は肩透かしを食らったような、ホッとしたような複雑な気持ちだった。

M美の地元駅の自転車置き場へ着くと、嬉しそうに自分の自転車の鍵を俺に渡す。
M美は「わーいわーい」とはしゃぎながら俺の後ろに横座りし、俺の腰に手を回す。

自転車を漕ぎだすとM美は「嬉しい~楽しい~」を連発する。
それだけならいいのだが、背中にM美の柔らかい二つの胸がふわりと当たる感触に、またまた困ったことになってしまった・・・(勃)

いきなり「硬いんだね」と、冷や汗が流れるような発言をするM美。

すぐにサッカーで鍛えた腹筋のことだと判り、ほっとするのも束の間、「今度は後ろに立って乗りたい」と言い出した。

一旦道端で自転車を停めるとM美は右足を荷台にかける。
スカートの奥に一瞬白いものがチラリと見える。
俺のドギマギを見透かしたように荷台に立ち上がり、俺の肩から首にしがみつくと、さっきよりも強烈にM美の胸が背中に密着した。
M美の家に着く頃にはサッカーの試合を終えたような疲れを感じていたが、その疲れは今までに経験したことのない心地良い疲れだった。

美の家はとても立派な築三年の一戸建てだった。
中に入ると、まるでモデルルームのように整然とした空間が広がり、いくら母娘二人だけの生活とはいえ、片付き過ぎている感は否めない。
我が家とはエライ違いだな・・などと辺りを見回していると、「こっちがM美の部屋だよ」と手招きする。
一緒に部屋に入ると壁に見慣れた白い布地がかかっている。

(あの水着だ!)

同時にM美も気付き、慌ててハンガーごと引ったくるように胸の前に抱え洋服タンスに押し込む。

「見たなぁ」とおどけた様子で軽く俺を睨むも、すぐに「お茶煎れるからまっててね、あ、タンスの中見ちゃダメだよ、下着も入ってるんだからね」と言い残し部屋を出ようとする。

俺はここまで来たら逆に精神的安定を取り戻しており、「水着、着てくれるんじゃないの?」と軽口を叩いてみた。

「着る訳ないじゃぁ~ん」

谷底に突き落とす一言を残し、部屋を後にする。

洋服タンスへの欲求は高まる一方だが、ここまで来てM美の信頼を失いたくない気持ちが勝り、なんとか踏み止まった。
それにしてもぼんやりM美の部屋を眺めて見ると、想像していた女の子の部屋とまるで違っていた。
最近の新築らしく収納スペースがふんだんにあるのだが、それにしても整然としている。
まるで外国映画に出てくる部屋のようだ。
ぬいぐるみがそこかしこにあり、テーブルの上には化粧品などの男には理解出来ない小瓶の類いが散乱してるものと信じていただけに、現実のギャップに驚くと同時に、M美の意外な一面を垣間見た気がした。

「ドア開けて~」

部屋の外からM美の声が響く。
ドアを開けるとお洒落なトレイを両手で抱えたM美が立っていたので、M美からトレイを受け取る。

M美は背の低いテーブルをベッドの脇に寄せると、「ここに置いてね、座るとこないからここでいいよね」とベッドに腰掛け自分の横を指差した。

ためらっていると返っておかしな雰囲気になりかねないので、平静を装いM美の座るベッドの横に並んで腰掛けた。
トレイの上にはティーカップが二つと、イチゴをちりばめたケーキが二つ並んでいた。
ふと、汗と泥とむさ苦しい野郎どもに囲まれたここ数年を思い出し、吹き出してしまった。

M美に話すと笑いながら「Y君もたまにはお休みしなさいって神様が怪我させてくれたんだよ」と言い、「こういうの楽しい?」と尋ねられた。

「おお、もちろん楽しいよ。出来ることならこのままずっと怪我してたいな・・・ま、10月入ったら完全復帰予定なんだけどね」

「10月かぁ・・・」

M美の視線は宙を彷徨い、言葉の真意が理解出来なかった。
ふと沈黙が続き、M美は意外な言葉を口にした。

「あのね、あのね、あの水着、着ないとダメ?」

わずかに頬が紅く染まっている。
そ、その雰囲気でその言葉・・・。

(それは俺に『水着を着ろ』と言わせたいのですかぁ???)

・・・と、いつも通りパニクり始め、そして例によって例の一言しか口に出ない。

「あ、ああ」

弾かれたようにM美は立ち上がり、洋服タンスを開けると、あの白い布地と紐を胸の前で丸め部屋を出て行った。

俺は状況が把握出来ず痴呆のように呆然としていた。
時間にして僅か4~5分のことだったとは思うが、ひどくゆっくりと時が流れていた。

再びゆっくりとドアが開く。
M美の気持ちを代弁するかのように少しずつドアが開く。
完全に開かれたドア・・・。

部屋の入り口にグラビアの中のM美が立っていた。

<続く>

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