暗い帰り道・後編

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大股開きで泣き喚く私に構わず、両隣の男たちは陰唇に手を伸ばしてきた。

左の男がクリトリスに触れ、右の男が膣口周辺を触れた。
もちろん私はこの時までにオナニーの経験を済ませている。
それどころか週に何度かはクリトリスを自分で擦っているオナニー常習犯である。
だから敏感な箇所への刺激には慣れているはずなのだけど、他人の指によってもたらされる感触はオナニーの時とはまるで違っていた。
男たちのテクニックが優れているとか、そういうことではたぶんないと思う。
彼らの指の動きに女を喜ばせようなんて意図は感じられなかった。
ただ触りたいから触っているだけ。
無造作な手付きからそれは明らかだった。

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私はたまらず腰をもじつかせた。
とはいえ別に快感に悶えているわけではない。
慣れない刺激に戸惑っているだけだ。
けれどクリトリスは男の指によって擦られると、乳首の時と同じでいとも簡単に硬くなってしまった。
男の指の感触から、クリトリスが勃起していることを嫌でも思い知ってしまう。
しかしそれよりも喫緊の問題は、膣口に触れている右隣の男の指だった。
今にも指が侵入してきそうで恐ろしくてならなかった。
右の男は指を突っ込もうという気はなく、陰唇を撫でるばかりだったが、それは最初の方だけで、しばらくしてから指先が膣口に沈み始めた。

「やめて、ください」

私は泣きながら哀願したが、それを聞き入れられることはない。
男の指は何の感慨もなさそうにあっさりと第一関節まで入り込んできた。
すぐに私は痛みを感じた。
反射的に膣内を締め付けたが、そんなことで侵入を阻止することは出来るはずがなかった。
その後も男の指は根元までずぶずぶと突き進んできた。

「痛い、痛いです」

私の声を聞き、男は頬を緩めた。
悲痛な訴えも男を喜ばせる結果にしかならなかった。

前戯もそこそこに、私はとうとうレイプされることになった。
大股開きの強制は解かれたものの、息つく間もなく仰向けに寝かされる。
両隣に座っていた男二人は後部座席を倒して広々とした空間を確保すると、私の上半身と下半身にそれぞれ取り付いた。

男二人はいずれもズボンとパンツを下ろして、ペニスを露出させた。
それを見て私は息を呑んだ。
薄暗い車内ではあまりよく見えなかったが、しかしそれが勃起しているのは分かった。
私は処女だけれど、もちろん男性器の形状は知っている。
ネットのエロ動画で見たこともある。
その時は、棒状の物が股間に生えているのが滑稽に思えたけれど、今はとてもそんな風に見えなかった。
恐怖の対象でしかない。

震え上がる私に構わず、男の一人がペニスを私の股間に添えた。
この時、男は挿入することに意識が向いていた。
だから彼を押し退けようと思えば簡単に出来ただろうと思う。
けれど私はそれをしなかった。
そんなことをしても男を激昂させるだけなのは明らかだった。

ペニスが侵入してきたことを私は、破瓜の痛みによって初めて悟った。
挿入された感覚はあまりなかった。
ただ、裂けるような痛みだけがした。
とはいえ、我慢できないというほどではない。
私は涙を流し、肩を震わせ、嗚咽を漏らしていたが、叫び声を上げたりはしなかった。
男が腰を前後させ始めても、私は、小さな声で泣くだけだった。
開かれた両足が男の動きに合わせて空中で揺れ動く。
それがなんだかとても悲しかった。
惨めに犯されるしかない私の立場を象徴しているかのように感じたのかもしれない。

犯されている間、私は、自分の境遇を嘆いていることすら許されなかった。
もう一人の男が横からペニスを私の顔に突き出してきたのである。
先端を唇に押し当てられた時は破瓜の痛みを忘れてしまった。
それほどの嫌悪感が込み上げてきたのだ。
ペニスとは、つまり排泄器官であり、そこに口をつけるだなんて到底有り得ないことのように思えた。
もちろんフェラチオという性行為は知っているし、いつか自分がそれをすることになるのも覚悟していたが、この時はそういう風に考えることが出来なかった。
とにかく“汚い”としか思えなかった。
私は顔を振って拒絶しようとしたが、それで許してくれるほど甘い連中ではない。
両の頬に強烈な往復ビンタを浴びせられた。

「黙って咥えろ!」

男に一喝され、私は仰向けのまま顔を横向きにして、小さく口を開いた。
半開きにもなってなかったと思う。
しかし顎から力は抜けており、男が強引にペニスを押し込んでくると、一気に侵入を許す結果になった。

「う、うぐ・・・」

私は呻いた。
口内奥深くまでペニスを咥えさせられては、泣き言を吐くことすら不可能だった。

実際に強制させられるまで、フェラチオと言えば排泄器官を口に含むこと自体しか頭になく、嫌悪感もそれに対してばかり向けられていたが、いざこうなってみて真っ先に私を襲ったのは、鼻に当たっている陰毛の不快感だった。
口内に押し込まれたペニスの感触よりも、そっちの方がよほど気になった。

私は鼻で息をするのを止めた。
しかし口を塞がれている以上、長くその状態を保っていることは出来なかった。
レイプされて呼吸が荒くなっていることもあり、たったの数秒で鼻から強く息を吸うことになった。
そして吐き出す。
私の鼻息で男の陰毛が大きくなびいた。
傾いた陰毛はすぐに元の位置に戻り、また私の鼻に当たった。
それが酷く不快で顔をしかめようとしたが、その直前、男が左右から私の顔を掴み、口内のペニスを出し入れし始めた。
まるで口を性器に見立てているかのように腰を突き出してくる。
ペニスの先端で喉を何度も小突かれて、陰毛の不快感どころではなくなった。

男は自分の腰だけでなく、両手で掴んでいる私の顔も無遠慮に前後させていた。
口を犯されているというより、顔を犯されているような気分だった。
ガクガクと顔を揺さぶられたせいで、股間を露出した時とは比較にならないくらい顔面が真っ赤になってしまう。
口にペニスを突き立てられる屈辱もあるだろうが、それよりもやはり、激しく動かされて物理的に血が上ったせいだろう。
ここまで赤くなったのは生まれて初めてかもしれない。

イラマチオの間、膣内も蹂躙され続けていた。
痛みは変わらないが、最初の頃よりも結合部の粘液が増しているようだった。
ペニスの出入りする感触は分かり辛いが、全く把握できないほどでもない。
滑り具合に明らかな変化があるように思う。
膣から破瓜の血でも流れているのだろうか。
それを確認しようにも、顔は男にガッチリと掴まれており、好き勝手に動かされている。

今この場において、私の身体は私の物ではないのだ。
つい数分前まで処女だった私は、レイプされながら仰向けの状態で顔だけを横に向け、強引にフェラチオまでさせられたわけだが、その感想としては、“惨め”という一言に尽きる。
上半身と下半身を別々に犯されるのは、物みたいに扱われているようで、人としての尊厳を踏みにじられるに等しいと思う。
家畜か、さもなくば道具になった気分を味わいながら、私はペニスの突き込みを受け続けた。

男は、何の躊躇もなく私の中に射精した。
精液を放たれた感触はあまりしなかったが、ペニスの脈動をなんとなく感じ取った私は、無駄と知りつつも腰を逃がして結合を解こうとした。
しかしそれはやはり上手くいかず、男はむしろ私の腰を強く引き寄せ、繋がりをより深くしてきた。

妊娠の可能性に恐怖している私に、更なる責め苦が加えられた。
私の口内に突き込まれていたペニスまでもが射精に至ったのである。
排泄器官から放出される粘液なんて、私からすればオシッコとさほど変わらない物に思えた。
そんなものを口の中に出されては、とても耐えられなかった。
私は男の手を振り解き、ペニスを口から吐き出した。
まだ射精途中だったので精液が頬に飛んできた。
男が激怒するのではないかと思い、私は恐る恐る様子を窺った。
予想に反し、男は半笑いで私を見下ろしていた。
私は安堵したが、同時に、ここまでされても男の顔色を気にしなくてはならない自分がなんとも情けなかった。

車はいつの間にか止まっていた。
辺りは静かだったので、どこか人の居ないところに停車したのだと思う。

そこで私は、運転席と助手席の男にまで犯された。
最初の二人が射精を終えて離れた時、私はこれでようやくすべてが終わったのだと思い込んでいた。
車の中には男が4人居るわけで、普通に考えれば二人が満足してそれでレイプが終わるはずはないのだけれど、処女を失ったショックでそこまで考えることが出来なかったのである。
終わった気になって座席で仰向けのまま悲嘆に暮れていた私は、新たに二人の男に組み敷かれた時、絶望で声も出なかった。
短い間隔の呼吸を繰り返しながら、涙を流すのみだった。

私は、されるがままに犯された。
それまでもほとんど抵抗らしい抵抗をしてこなかったが、新たな二人を相手にさせられた時からは身体に力を入れることさえなく、人形のようになっていた。
簡単に足を開かされ、口を開けられ、ペニスを突き込まれた。
中出しされて膣内が潤い摩擦が少なくなったのか、破瓜の痛みは小さくなっていた。
それ自体は歓迎すべきことなんだけれど、しかしそのぶん恥辱は強くなる。
好き放題にレイプされる悲しみに私はひたすら涙を溢れさせた。
どれほど屈辱的な目に遭わされようと、私には男たちが早く満足してくれるよう祈ることしか出来なかった。

4人全員に輪姦された後、小休止を挟んで、二人がまた私を犯した。
今度は二人同時ではなく、一人ずつ挿入してきた。
このとき私は、制服も下着も脱がされ、四つん這いにさせられていた。
ペニスを出し入れされながら、お尻を何度も叩かれた。

最後の男も後ろから責めてきた。
私はすっかり諦めの境地に至っていたが、犯されている最中、お尻の穴に指を入れられた時はさすがに、「うっ」と呻いた。
まあ、指だけとはいえ肛門を貫かれたのだから、その程度の反応しかしなかったと言った方がいいかもしれないが。

輪姦が終わると私は車から放り出された。
輪姦されている時は気付かなかったが、大きな公園の駐車場に停車していたようだった。
駐車場にも公園にも、他に人の気配はない。
周りは木ばかりなので、近くの道路を誰かが通りかかったとしても顔を見られる心配はほとんどないだろう。
男たちはレイプのために事前にこの場所を見繕っていたのかもしれない。

全裸で道路にうずくまる私に、制服が投げ付けられた。
それから、鞄や靴も。
下着はそのまま持って行かれたようだった。

「レイプの記念にする」とかなんとか男の一人が言っていたような気がする。

女子高生を拉致してレイプするたびに下着を収集していて、今や段ボールひとつ分は溜まったのだとか。

男たちは何の感慨もなさそうにドアを閉め、さっさと車を発進させてどこかへ行ってしまった。
制服で身体を隠しながらそれを見届けた私は、周囲を見回し、誰も居ないことを確認してからセーラー服に頭を通し、ついでスカートを身に着けた。
靴下と靴を履く。

涙は引いていた。
なんだか、これは現実ではないような気がしていた。
ついさっきまで恐怖と痛みに泣いていたのが信じられなくなってきた。
と言っても別に夢を見ているような感覚はなかった。
では何と感じていたのか、自分でもよく分からない。

公園の敷地内にはトイレらしき建物があった。
私は立ち上がり、そこに向かって歩き出そうとした。
しかし足が止まった。
立った拍子に膣口から精液が溢れてきたのだ。
おぞましい感触が太股を伝っていく。
私は、『ああ』と心の中で呟いた。
レイプされたのだという実感が急速に込み上げてきた。
顔が引き攣るのを感じる。
呼吸も荒くなっている。

車の中で散々泣いたにも関わらず、また泣いてしまうのか。
そう思うと余計に我慢できなくなった。
誰が見ているわけでもないのに私は顔を手で覆った。
鼻を啜るようになると、もう止まらなかった。

気付いたら私は地面に膝をついて泣いていた。

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